第1246話 2016/08/05

長野県南部の「筑紫神社」

 「洛中洛外日記」第1240話「長野県内の「高良社」の考察(2)」を読まれた読者の方から、長野県南部の下伊那郡泰阜(やすおか)村に筑紫神社が鎮座しており、御祭神が高良玉垂命であることを教えていただきました。次のようです。

信濃国 伊那郷里に、「筑紫神社」が存在します。御祭神は、高良玉垂命 です。
長野県下伊那郡泰阜村字宮ノ後3199番
地図 https://goo.gl/maps/v7u5HuvdqcU2
因みに発見したときのブログです。
「伊那谷に 筑紫神社 があった!」
http://utukusinom.exblog.jp/12466291/

 地図を見ますと、かなり山奥のようです。しかも、現地では同神社に関する伝承が伝わっていないようで、「高良社」ではなく「筑紫神社」と称されていることも気になります。
 九州の高良信仰は在地性の強い信仰圏を有し、その神社は筑後地方に濃密分布しています。ですから、「筑後神社」というのならよくわかりますが、「筑紫神社」ではちょっと違和感があるのです。九州(筑紫)から勧請された神様を祀るので筑紫神社と銘々されたのか、あるいは九州が筑前と筑後の分国前(6世紀末以前)に信州にもたらされたため筑紫神社とされたのか、興味があるところです。
 こうした現地の情報が集まるのも、インターネットの利点です。ご連絡いただき、ありがとうございました。

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