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第1042話 2015/09/03

JR武生駅の「花筐(はながたみ)」像

 今日は仕事で福井県越前市に来ています。JR武生駅で降りたのですが、構内に「花筐(はながたみ)」像があることに気づきました。説明によると「継躰大王」と后が主人公の謡曲「花筐(はながたみ)」の像とのことで、「継躰大王」と后の「照日の前(てるひのまえ)」の小さなブロンズ像です。この地域には「継躰大王」伝承が多数残っているとも記されていました。当地の「味真野(あじまの)」が継躰天皇の出身地とされているようです。
 「花筐」という謡曲があることは知っていましたが、この字が「はながたみ」と訓むことや、継躰天皇と后が主人公ということは、恥ずかしながら今日初めて知りました。この謡曲「花筐」は世阿弥の作とされていますが、大和に上った継躰天皇を「照日の前」が凶女となって追うというあらすじです。この「照日の前」は后となったということですから、後の安閑天皇を産んだことになります。
 この物語が世阿弥による全くの創作なのか、継躰天皇に関する史実の反映なのか、それとも越前にいた別の権力者の伝承を世阿弥が転用したのか、気になるところです。幸い、「古田史学の会」には謡曲にめっぽう詳しい正木裕さん(古田史学の会・事務局長)がおられますので、お会いしたら教えていただこうと思います。
 なお、越前市は武生市などが合併により誕生した行政区ですが、JR武生駅付近の地名が「府中」「国府」ですから、越前国府があった場所です。ちなみに近くに国分寺もありました。現存寺院の方位は真北よりやや西偏しているようでした。