第2052話 2019/12/08

三宅利喜男さんと三波春夫さんのこと(1)

 「岩本さんのポスターがテレビに出てはる」と妻に言われて、久しぶりにNHKの大河ドラマ「いだてん」を見ました。というのも、ご近所の岩本光司さんは前回1964年の東京オリンピック公式ポスターのモデルなのですが、そのポスターが重要なアイテムとして何度もテレビ画面に出ているのです。
 岩本家とは家族ぐるみの永いお付き合いですが、岩本さんは学生時代(早稲田大学)、水泳(バタフライ)の選手で、アジア大会で優勝し、オリンピックでのメダル獲得間違いなしと言われていました。そのため、東京オリンピック公式ポスターのモデルに抜擢され、バタフライで泳いでいる迫力満点の写真が日本中に貼られたのです。
 ところが岩本青年に悲劇が起こります。オリンピック出場を決める選考会レースの直前に病気になられ、オリンピックに出場できなかったのです。ショックで岩本さんは一旦は水泳から離れられたのですが、その数十年後、マスターズ水泳に出場され、世界記録をなんと60回以上更新するという世界のトップスイマーとして復活されたのです。今も現役で活躍されています。そして2020年の東京オリンピックを前にして、岩本さんと1964年のポスターが再び脚光を浴び、テレビや新聞に引っ張りだことなられ、今回の大河ドラマに「ポスター出演」となった次第です。
 その大河ドラマ「いだてん」に演歌歌手の三波春夫さんも登場し、あの懐かしい「オリンピックの顔と顔、それととんと、ととんと、顔と顔」という東京五輪音頭がテレビ画面に流れたのです。そのとき、わたしは「古田史学の会」の会員、三宅利喜男さんのことを思い出しました。そして、正木裕さん(古田史学の会・事務局長)に三宅さんが今も会に在籍されているのかを問い合わせたのです。(つづく)

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