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第2230話 2020/09/10

南極越冬隊員、北村泰一先生のこと

 昨日、関西テレビで放送された「世界の何だコレ!?ミステリーSP」(19:00~20:54)を視て感動した妻が「南極のタローとジローの他にリキというリーダー犬が生存していたらしい」と番組の内容を事細かに報告するので、「そのときの越冬隊の方に知り合いがいるよ」と言うと、「北村泰一さんというカラフト犬担当のご老人がその番組に出ていた」とのこと。「僕はその北村先生と知り合いで、お会いしたこともある」と自慢げに説明すると、妻は驚いていました。わたしは、北村先生がご健在であることを知り、嬉しくなり、昔のことを思い出しました。
 北村泰一先生(九州大学名誉教授)は古田先生の大ファンで古田史学の熱心な支持者です。福岡市で開催した古田先生の講演会にもよくお見えになっておられました。そうした御縁もあって、『新・古代学』第二集(新泉社、1996年)の特集「地球物理学と古代史と」「タクラマカン砂漠の幻の海 ―変わるシルクロード」をご寄稿いただきました。同書には古田先生との対談「地球物理学と古代史」も掲載されています。また、「古田史学の会」にご寄付をいただいたこともありました。
 北村先生は京都市のご出身で、鴨沂高校から京都大学へ進まれました。京大山岳部に所属されていたこともあり、同大学院生時代に第一~三次南極越冬隊にオーロラ観測と犬ぞりのカラフト犬担当係として参加されました。最年少隊員(25歳)だったそうです。第三次越冬隊のとき、昭和基地でタロー・ジローと奇跡の再会をされたことは有名です。
 なお、今回の番組は『その犬の名を誰も知らない』という本を基に企画されたものです。著者の嘉悦洋さんは、西日本新聞の記者を務められた方で、2018年、まったくの偶然から南極観測隊第一次越冬隊の犬係だった北村先生が福岡市でご健在であることを知り、インタビューに訪れ、同書を上梓されたとのことです。

書名 その犬の名を誰も知らない
監修・編集・著者 嘉悦洋著、北村泰一監修
出版社 小学館集英社プロダクション
出版年月日 2020年2月20日
定価 本体1500円+税