第679話 2014/03/15

討論「言素論」

 本日の関西例会では古田先生が提唱されている「言素論」をテーマに討議などが行われました。これは古田学派の研究者間で行われていたメールでの意見交換・討議を、せっかくだから関西例会で論争していただき、他の会員にも聞いていただいてはどうかという、わたしからの提案を受けて行われたものです。思いのほか、多くの参加者から意見が出され、関西例会らしく活発で学問的な討論となりました。
 不二井さんからは語学から見た「言素論」の画期性を評価する報告がなされ、西村さんからは「言素論」には賛成だが、他の仮説の論証に使用する場合は注意(論理的な限界に対する留意)が必要という見解が示されました。わたしも、古代史研究において方法論上の可能性を有した仮説とする意見を述べました。
 この他には、服部さんから発表された「雷山千如寺法系霊簿」に関する考察は、わたしが20年ほど前に発表した論文「倭国に仏教を伝えたのは誰か」(『古代に真実を求めて』1集所収)への批判も含まれたもので、とても懐かしく思いました。20年前の研究が再検証されることは、研究者冥利につきます。3月例会の報告は次の通りでした。

〔3月度関西例会の内容〕
①雲南の少数民族(木津川市・竹村順弘)
②雷山千如寺法系霊簿(八尾市・服部静尚)
③劉仁軌伝から白村江の戦いを推測する(八尾市・服部静尚)

【「言素論」の討議】
④語構成の研究(明石市・不二井伸平)
⑤「言素論」の使い方(高松市・西村秀己)

⑥三国志での「推量の可」の用法(姫路市・野田利郎)
⑦『倭人伝』の里程記事は正しかった
 ー「水行一日五百里・陸行一刻百里、一日三百里」と換算ー(川西市・正木裕)
⑧『古事記』真福寺本の「八千弟」と「ヤチホコ」(川西市・正木裕)
⑨「ニギハヤヒ」を追う(東大阪市・萩野秀公)

○水野代表報告(奈良市・水野孝夫)
 古田先生近況・会務報告・古田先生福岡講演の報告・大和舞と筑紫舞は親類関係・言語は国家より古い(古田武彦)・宮地嶽神社への書籍献呈・神宮文庫『太神宮諸雑事記』古写本の閲覧・葛継勇「祢軍の倭国出使と高宗の泰山封禅」(『日本歴史』2014年3月号)・その他

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