第61話2006/02/04

「万世一系」の史料批判

 「学問はナショナリズムに屈服してはならない。」「日本国家のナショナリズムの欲望によって『歴史の真実』を曲げること、これは学問の賊である。」「学問は政治やイデオロギーの従僕であってはならない。『歴史の真実』を明らかにすることと、現代国家間の政治的利害を混同させてはならない。そのような『混同の扇動者』あれば、これに対してわたしたちは、ハッキリと『否(ノウ)』の言葉を告げねばならぬ。それがソクラテスたちの切り開いた、人間の学問の道なのであるから。」

 以上は古田先生の言葉です(『「君が代」、うずまく源流』新泉社・1991年)。昨今問題となっている皇室典範の改正について、「諮問会議」やら御用文化人、御用学者の跋扈ぶりは目に余るものがあると言ったら、はたして言い過ぎでしょうか。不遜を承知で言わしていただければ、こうした問題は世界の人々の面前で、広く学問的に歴史的に論議を尽くして合意形成をはかるべきテーマであるように思います。一内閣の意向や功名心でリードするべき問題とは思われません。
 そのような中で、皇位継承の根元的な問題の一つである「万世一系」について、古田先生が講演されることは、まことに時宜にかなったものです。古田史学の会では、来る2月18日(土)、大阪市の中央電気倶楽部において古田先生の講演会を開催します。演題は『「万世一系」の史料批判─九州年号の確定と古賀新理論(出雲)の展望─」。天皇家は本当に「男系」なのか等、歴史学的な考察と現代史的意義が語られると思います。多くの皆様のご来場をお願いいたします。ナショナリズムや政治・イデオロギーに屈服しない学問、古田史学の真骨頂が聞けます。

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