第231話 2009/10/25

九州年号改元の史料批判と仮説

 10月17日の関西例会では、正木さんより九州年号改元の理由として、天子崩御の他、遷都・遷宮・天変地異(地震)等を『日本書紀』などから推測され、九州王朝史復原案の提起をされました。論証として成立しているものや作業仮説段階のものなど、様々なケースが報告されましたが、貴重な研究内容と方法でした。会報への投稿を要請しましたので、お楽しみに。
 岡下さんは例会発表2回目でしたが、七支刀銘文の読みについて、古田説の他、代表的な説を列挙され、中でも岡田英弘氏の説(倭王旨の旨を指の略字として、 「指示」などの「指」の意味とする)が妥当とされました。もちろんこの発表に対しては厳しい批判・反論が寄せられましたが、わたしとしては七支刀銘文に関する様々な説を知ることができ、たいへん勉強になった発表でした。
 例会発表で批判反論が出されるということは、研究者として認められた「証拠」でもあります。厳しい批判や意見が出されるのは関西例会の伝統です。批判反論にめげず、例会常連発表者が増えることを期待しています。

〔古田史学の会・10月度関西例会の内容〕
○研究発表
1). 「大湖望」雑論会・記(豊中市・木村賢司)
2). 彦島史観と神代七代神「常立神」(大阪市・西井健一郎)
3). 九州王朝の東北進出(木津川市・竹村順弘)
4). 七支刀銘文の読み方(京都市・岡下英男)
5). 古代の鉄は「西高東低」(豊中市・大下隆司)
6). 九州王朝の遷都と九州王朝の改元について(川西市・正木裕)
7). 航空写真(昭和23年米軍撮影)に見る「狂心の渠」(川西市・正木裕)
○水野代表報告
 古田氏近況・会務報告・吉野井光山五臺寺の白鳳年号・他(奈良市・水野孝夫)

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