2018年12月11日一覧

第1801話 2018/12/11

『古田史学会報』149号のご案内

『古田史学会報』149号が発行されましたので、ご紹介します。正木さんによる古田万葉論の発展を試みた「新・万葉の覚醒(Ⅰ)」の連載がスタートしました。『万葉集』を歴史史料として使用することは、自らの恣意的解釈に対しての戦いとも言えます。果たしてどのような展開を見せるのか楽しみです。
高知市の別役さんは久しぶりの登場です。珍しいテーマでもあり、興味深く読みました。考古学に強い大原さんによる吉野ヶ里遺跡の「虚構」についての指摘は意表を突くもので、弥生の環濠集落全体の再検証をも促すものです。服部さんの評制研究史に対する批判は専門的なテーマですが、古田学派においてもこの分野への研究が本格的に開始されたものとして注目されます。
わたしからは、最近滋賀県から出土した法隆寺式瓦の同笵問題を多元史観により考察した論稿と、水城築造時期について古田説への異見を発表しました。多くのご批判が出されることは覚悟しています。
今号に掲載された論稿は次の通りです。

『古田史学会報』149号の内容
○「古田史学の会」新春古代史講演会(2月3日)のお知らせ
○新・万葉の覚醒(Ⅰ) 川西市 正木 裕
○滋賀県出土法隆寺式瓦の予察 京都市 古賀達也
○裸国・国歯国の伝承は失われたのか? =侏儒国と少彦名と補陀落渡海- 高知市 別役政光
○弥生環濠施設を防衛的側面で見ることへの疑問点 京都府大山崎町 大原重雄
○評制研究批判 八尾市 服部静尚
○水城築造は白村江戦の前か後か 京都市 古賀達也
○盗まれた氏姓改革と律令制定 川西市 正木 裕
○『古田史学会報』原稿募集
○お知らせ「誰も知らなかった古代史」
○史跡めぐりハイキング 古田史学の会・関西
○古田史学の会・関西例会のご案内
○編集後記 西村秀己