2024年08月03日一覧

第3330話 2024/08/03

八幡書店・武田社長との対談収録

 7月28日(日)に開催した『倭国から日本国へ』出版記念東京講演会の翌日、安彦克己さん(東京古田会・会長)と品川区の八幡書店を訪問し、編集作業がなかなか始まらない『東日流外三郡誌の逆襲』を「津軽に雪が降る前に発行してほしい」と強く要請してきました。出版記念講演会を東京・仙台・青森で開催するためにも、津軽に雪が降るまでに出版する必要があるからです。

 今回、武田社長とわたしとで、提出した全ての原稿の確認と字数の調査を行いました。総字数は写真や図版を除いても二十万字を越えることがわかり、ソフトカバーで定価は3800円ほどになるとのこと。それでかまわないので、編集作業を急ぐようお願いしました。少々高くてもこの本は売れると判断したからです。また、収録予定の武田社長とわたしの対談も急遽行いました。

 同社での交渉や作業は五時間を越えましたが、たしかな手応えをお互いが感じ取れたように思います。販促のため八幡書店が主催する都内のイベントスペースでの対談と講演に出席を要請されましたので、喜んで協力すると返答しました。

 『古代に真実を求めて』28集の原稿執筆と編集作業、『東日流外三郡誌の逆襲』の編集作業などが年末に向けて重なりそうです。定年退職して、〝鬼〟のようなハードスケジュールからやっと開放されると喜んでいましたが、そうはいかないようです。健康に留意して、頑張ります。

『東日流外三郡誌の逆襲』の内容

Ⅰ 序
①東日流外三郡誌の文献史学 古田史学の会 代表 古賀達也
②和田家文書研究のすすめ 古田武彦と古代史を研究する会 会長 安彦克己
③和田家文書を伝えた人々 秋田孝季集史研究会 会長 竹田侑子
④東日流の新時代を迎えて 弘前市議会議員 石岡ちづ子
⑤「東日流外三郡誌の逆襲」の刊行に寄せて 古田史学の会・仙台 原 廣通
⑥〔対談〕逆襲する東日流外三郡誌(仮題) 八幡書店社長 武田崇元 古賀達也

Ⅱ 真実を証言する人々
①『東日流外三郡誌』真作の証明 ―「寛政宝剣額」の発見― 古賀達也
②松橋徳夫氏(山王日吉神社宮司)の証言 古賀達也
③青山兼四郎氏(中里町)書簡の証言 古賀達也
④藤本光幸氏(藤崎町)の証言  古賀達也
⑤白川治三郎氏(青森県・市浦村元村長)書簡の証言 古賀達也
⑥佐藤堅瑞氏(淨円寺住職・青森県仏教会元会長)の証言 古賀達也
⑦永田富智氏(北海道史編纂委員)の証言 古賀達也
⑧和田章子さん(和田家長女)の証言 古賀達也

Ⅲ 偽作説への反証
①知的犯罪の構造 ―偽作論者の手口をめぐって― 古賀達也
②実在した「東日流外三郡誌」編者 ―和田長三郎吉次の痕跡― 古賀達也
③伏せられた「埋蔵金」記事 ―「東日流外三郡誌」諸本の異同― 古賀達也
④和田家文書に使用された和紙 古賀達也
⑤和田家文書裁判の真相 付:仙台高裁への陳述書2通 古賀達也

Ⅳ 資料と遺物の紹介
①和田家文書の戦後史 ―津軽の歴史家、福士貞蔵氏の「証言」― 古賀達也
②昭和二十六年の東奥日報記事 古賀達也
③昭和三一~三二年の青森民友新聞に連載 古賀達也
大泉寺の開米智鎧氏「中山修験宗の開祖役行者伝」十一月一日~翌年二月十三日まで六八回、「中山修験宗の開祖文化物語」六月三日まで八十回の連載の紹介。
④佐藤堅瑞『金光上人の研究』の紹介 古賀達也
⑤開米智鎧「藩政前史梗概」と『金光上人』の紹介 古賀達也
⑥石塔山レポート 秋田孝季集史研究会

Ⅴ 和田家文書から見える世界
①宮沢遺跡は中央政庁跡 安彦克己
②二戸(にのへ)天台寺の前身寺院「浄法寺」 安彦克己
③中尊寺の前身寺院「仏頂寺」 安彦克己
④『和田家文書』から「日蓮聖人の母」を探る 安彦克己
⑤浅草キリシタン療養所の所在地 安彦克己
⑥浄土宗の『和田家文書』批判を糺す —金光上人の入寂日を巡って— 安彦克己
⑦大神(おおみわ)神社の三つ鳥居の由来 秋田孝季集史研究会 事務局長 玉川 宏
⑧田沼意次と秋田孝季in『和田家文書』その1 皆川恵子
⑨秋田実季の家系図研究 冨川ケイ子

Ⅵ 資料編
①和田家文書デジタルアーカイブへの招待 多元的古代研究会 藤田隆一
②役の小角史料「銅板銘」の紹介 古賀達也

Ⅶ あとがき
①「東日流外三郡誌」の証言 ―令和の和田家文書調査― 古賀達也
②新・偽書論 「東日流外三郡誌」偽作説の真相 日野智貴
③謝辞に代えて ―和田家文書史料批判の視点― 古賀達也