古田史学の会一覧

第1555話 2017/12/16

九州王朝系近江朝説のキーパーソン、倭姫王

 本日、「古田史学の会」関西例会がドーンセンターで開催されました。来年1月もドーンセンターです。2月は福島区民センターで、関西例会としては初めて使用する会場です。お間違えなきよう。
 今回も関西例会らしく優れた研究発表や厳しい討論が行われ、発表者も多いため時間ぎりぎりまで続きました。参加者も増えてきたため、定員40名の会場では足らなくなりそうです。
 今回の発表では、正木さんの九州王朝系近江朝研究の進展が衝撃的でした。『日本書紀』天智紀で、天智が称制から正式に天皇に即位した天智七年に皇后として登場した倭姫王こそ九州王朝(倭国)の姫であり、天智は倭姫王を皇后に迎えたことにより九州王朝(倭国)の権威を継承(不改常典の成立)したのではないかとされました。壬申の乱以後、倭姫王は『日本書紀』から消えますが、鹿児島県の『開聞古事縁起』によれば壬申の乱で都から逃げてきた大宮姫の伝承が記されており、その大宮姫こそ倭姫王ではないかとされました。これは『日本書紀』と地方伝承の対応という面白いテーマです。来年1月21日(日)の「古田史学の会」新春講演会ではもっと詳しく本テーマを講演していただきます。
 12月例会の発表は次の通りでした。このところ参加者が増加していますので、発表者はレジュメを40部作成されるようお願いします。また、発表希望者も増えていますので、早めに西村秀己さんにメール(携帯電話アドレスへ)か電話で発表申請を行ってください。

〔12月度関西例会の内容〕
①新唐書の目多利思比孤について(茨木市・満田正賢)
②隋書国伝「犬を跨ぐ」について(大山崎町・大原重雄)
③伊都国に常治したのは「一大率」ではない(姫路市・野田利郎)
④九州王朝説による(前期)難波宮造営の理由(八尾市・服部静尚)
⑤前期難波宮と「戊申年」木簡(神戸市・谷本茂)
⑥フィロロギーと古田史学【その7】(吹田市・茂山憲史)
⑦投馬国の里程について(川西市・正木裕)
⑧『日本書紀』天智紀の年次のずれについて(川西市・正木裕)

○正木事務局長報告(川西市・正木裕)
 『古田史学会報』143号の紹介・会費入金状況・新会員の紹介・「古田史学の会」関西例会の会場、1月(ドーンセンター)、2月(福島区民センター)・1/21「古田史学の会」新春講演会(大阪府立大学i-siteなんば)・『古代に真実を求めて』21集の編集状況・「誰も知らなかった古代史」(森ノ宮)の報告と案内(12/28親睦会)・北朝鮮漁船漂着と出雲王朝の国引き神話・「難波京の実在性が現実に」大阪歴博、文化財研究所・「孝徳朝における難波の諸宮」市大樹氏論文紹介・1/19〜20東京古田会「難波宮跡と古市古墳群を訪ねる旅」・服部静尚さんが「多元の会」で発表・水野顧問の病状報告(竹村順弘事務局次長)・その他


第1552話 2017/12/12

『古田史学会報』143号のご案内

 『古田史学会報』143号が発行されましたので、ご紹介します。このところ採用稿の掲載待ちが続いていましたので、増頁して遅れを取り戻すことにしました。優れた原稿が多く、中には半年待ちのものもあります。採用稿は必ず掲載しますので、申し訳ありませんがお待ちください。

 今号では阿部さんによる『令集解』の研究が一面を飾りましたが、わたしの記憶によれば、古田学派で『令集解』を研究対象とした論稿は初ではないでしょうか。更なる研究の進展が期待されます。

 合田さんからは前方後円墳から出土の「折り曲げ鉄器」についての紹介と九州王朝説による考察がなされました。考古学分野での多元史観による研究は十分とは言えませんので、こうした研究は貴重です。

 西村さんからは、古田先生が提唱された「中国風一字名称」に対する問題点の指摘がなされました。西村さんが関西例会などで以前から指摘されていた問題であり、わたしも含めて、古田学派の研究者はこの西村論稿を避けては通れないでしょう。

 多摩市の岩本さんは会報初登場です。東京講演会のお手伝いをしていただきました。ありがとうございます。

 今号に掲載された論稿は次の通りです。

『古田史学会報』143号の内容
○「古記」と「番匠」と「難波宮」 札幌市 阿部周一
○『令集解』所引「古記」雑感 京都市 古賀達也
○九州王朝説に朗報! 古期前方後円墳の葬送儀礼「折り曲げ鉄器」は九州北部起源-大和にはない 松山市 合田洋一
○九州王朝(倭国)の四世紀〜六世紀初頭にかけての半島進出 川西市 正木裕
○「中国風一字名称」の再考 高松市 西村秀己
○古田史学論集『古代に真実を求めて』第二十集
「失われた倭国年号《大和朝廷以前》」について(2の下) 瀬戸市 林伸禧
○講演会報告 深志の三悪筆 -松本市での講演会と懇親会- 古田史学の会・代表 古賀達也
○「壱」から始める古田史学(13)
古田説を踏まえた卑弥呼のエピソードの解釈② 古田史学の会・事務局長 正木 裕
○受付から見た講演会 多摩市 岩本純一
○硯出土の報告 筑前町で出土していた弥生時代の「硯」 久留米市 犬塚幹夫
○お知らせ「誰も知らなかった古代史」セッション
○新春古代史講演会のお知らせ(1月21日、i-siteなんば)
○史跡めぐりハイキング 古田史学の会・関西
○古田史学の会・関西例会のご案内
○『古田史学会報』原稿募集
○岩波『日本書紀』の「覩貨邏国」注釈 事務局長 正木 裕
○2017年度会費納入のお願い
○編集後記 西村秀己


第1547話 2017/12/02

11月に配信した「洛中洛外日記【号外】」

 11月に配信した「洛中洛外日記【号外】」のタイトルをご紹介します。
 配信をご希望される「古田史学の会」会員は担当(竹村順弘事務局次長 yorihiro.takemura@gmail.com)まで、会員番号を添えてメールでお申し込みください。
 ※「洛中洛外日記」「同【号外】」のメール配信は「古田史学の会」会員限定サービスです。

《11月「洛中洛外日記【号外】」配信タイトル》
2017/11/06 九州年号「白鳳」と天朝
2017/11/09 『多元』142号のご紹介
2017/11/16 筑前町で出土していた弥生時代の「硯」
2017/11/19 『古代に真実を求めて』21集の編集会議
2017/11/25 『九州倭国通信』No.188のご紹介


第1541話 2017/11/18

倭人伝「周旋五千餘里」大論争

 本日、「古田史学の会」関西例会がドーンセンターで開催されました。12月、来年1月もドーンセンターです。2月は福島区民センターで、関西例会としては初めて使用する会場です。お間違えなきよう。
 今回は倭人伝の「周旋五千餘里」について大論争となりました。「周旋五千餘里」を狗邪韓国から侏儒国までの陸地行程の合計とする野田説に対して、藤田さんは、「周旋」には「端から端までという意味はない」と批判され、「五千餘里」は倭国内陸地行程の合計ではなく、別の情報に基づくものとされました。正木さんは、狗邪韓国から邪馬壹国までの部分里程の合計とする従来の理解が妥当であるとされました。この三説に対して参加者から賛否の意見が出され、大論争となったものです。もちろん結論は出ませんが、初めて関西例会に参加された方からは、これほどの論争がなされるとは思わなかったとの驚きの声も聞かれました。この「周旋五千餘里」論争はまだまだ続きそうです。
 11月例会の発表は次の通りでした。このところ参加者が増加していますので、発表者はレジュメを40部作成してくださるようお願いいたします。また、発表希望者も増えていますので、早めに西村秀己さんにメール(携帯電話アドレスへ)か電話で発表申請を行ってください。

〔11月度関西例会の内容〕
①藤原不比等による歴史改ざん説の修正と補足(茨木市・満田正賢)
②近畿は「住吉神社」を設置した時点から九州王朝の治世下にあった(奈良市・原幸子)
③十七条憲法についての追加考察(八尾市・服部静尚)
④七〇一年以降の「倭」史料について(神戸市・谷本茂)
⑤出野正氏の所説への疑問と批評(神戸市・谷本茂)
⑥三国志の「接」の用法(姫路市・野田利郎)
⑦「周旋五千餘里」を考える(宝塚市・藤田敦)
⑧フィロロギーと古田史学【その6】(吹田市・茂山憲史)
⑨「周旋五千餘里」従来の理解(川西市・正木裕)
⑩栄山江流域における前方後円墳の出現過程(川西市・正木裕)

○正木事務局長報告(川西市・正木裕)
 水野顧問の病状報告・例会初参加者のご挨拶・大津市歴史博物館企画展(大津の都と白鳳寺院)のご案内・狭山池博物館特別展(蓮華の花咲く風景 仏教伝来期の河内と大和)のご案内・兵庫県立博物館特別展(青銅の鐸と武器 弥生時代の交流)のご案内・『失われた倭国年号《大和朝廷以前》』出版記念松本市講演会(11/14)の報告(邪馬壹国研究会・松本と共催)・新入会員報告・会費入金状況・「古田史学の会」関西例会の会場、12月、1月(ドーンセンター)、2月(福島区民センター)・1/21「古田史学の会」新春講演会(i-siteなんば)・『古代に真実を求めて』21集の編集状況・筑前町から弥生時代の硯発見の報告・「誰も知らなかった古代史」(森ノ宮)の報告と案内(11/24「大宰府に来ていたペルシャの姫」正木裕さん)・その他


第1530話 2017/11/01

10月に配信した「洛中洛外日記【号外】」

 10月に配信した「洛中洛外日記【号外】」のタイトルをご紹介します。
 配信をご希望される「古田史学の会」会員は担当(竹村順弘事務局次長 yorihiro.takemura@gmail.com)まで、会員番号を添えてメールでお申し込みください。
 ※「洛中洛外日記」「同【号外】」のメール配信は「古田史学の会」会員限定サービスです。

《10月「洛中洛外日記【号外】」配信タイトル》
2017/10/04 『東京古田会ニュース』No.176のご紹介
2017/10/05 難波京の朱雀大路発見について
2017/10/15 古田学派三団体で懇親会開催
2017/10/25 桂米團治さんからのご厚情
2017/10/26 橘高修著『古代史エッセー』贈呈される
2017/10/28 資料提供のお礼
2017/10/31 岡田甫先生のご子息紹介


第1521話 2017/10/22

「桐原氏念書」の疑念

 昨日、「古田史学の会」関西例会がドーンセンターで開催されました。11月・12月もドーンセンターです。今日は台風が近づく中での衆院選投票日です。
 例会では、水野顧問から安本美典著『邪馬台国全面戦争 捏造の「畿内説」を撃つ』が紹介されました。同書では、古田先生が和田家文書偽作に荷担(古文書捏造)したとする事実無根の中傷がなされており、その「証拠」として「桐原氏念書」なるものなどが掲載されていました。以前にも同じものが『季刊邪馬台国』誌に掲載されたことがありますが、古田先生が亡くなられたこのタイミングで再掲載されたものと思われます。
 わたしは古田先生とともに桐原氏とは二度京都でお会いしたことがあります。一度目は京都タワーホテルの会議室を借りて、ビデオ録画機材などを持ち込んで長時間にわたり面談しました。水野顧問(当時、古田史学の会・代表)も同席されました。二度目は京都駅前の阪急ホテルのレストランで、桐原氏の娘さんも同席されました。これらの経緯については別途詳述したいと思いますが、今回の和田家文書偽作依頼の証拠とされた「桐原氏念書」なるものも奇妙な内容で、そこには「レプリカ作成」を依頼されたと記されており、「偽作依頼」や「古文書捏造」などとはされていません。このワープロ書きされた「念書」の「自筆署名」部分を桐原氏は自分が書いたものではないと面談では主張されていました。いずれにしても「レプリカ作成依頼」が安本氏の著書では「古文書捏造」へと変質しており、かなり悪質な情報操作と言わざるを得ません。「古田史学の会」としてどのように対応するのか、無視するのかも含めて検討が必要かもしれません。
 この他にも多彩な研究報告が続きましたが、中でも原幸子さんの住吉大社(住吉神)に関する多方面からの調査研究は、九州王朝(倭国)の近畿への進出過程を復元する上で重要な切り口となるかもしれません。これまでの研究成果を整理して、『古田史学会報』への投稿を要請しました。
 大原さんは例会初発表でした。木佐敬久氏の著書の紹介でしたが、わたしは同書を書店で立ち読みしただけでしたので、その内容をより詳しく知ることができました。藤田さんは野田利郎さん(古田史学の会・会員、姫路市)の著書への批判を試みられました。堪能な中国語を交えての発表には驚きました。
 10月例会の発表は次の通りでした。このところ参加者が増加していますので、発表者はレジュメを40部作成してくださるようお願いいたします。また、発表希望者も増えていますので、早めに西村秀己さんにメール(携帯電話アドレスへ)か電話で発表申請を行ってください。

〔10月度関西例会の内容〕
①三国志は何故「倭人」なのか(高松市・西村秀己)
②『魏志』倭人伝 行程についての再考察(奈良市・出野正)
③木佐敬久氏の「かくも明快な魏志倭人伝」を読んでの感想、紹介(大山崎町・大原重雄)
④なかったとされた「住吉神領」(奈良市・原幸子)
⑤安本美典氏『邪馬台国全面戦争 捏造の「畿内説」を撃つ』掲載「桐原氏念書」について(奈良市・水野孝夫)
⑥仏教と神道の棲み分けと十七条憲法(八尾市・服部静尚)
⑦「台湾史料」探索・後日談(神戸市・谷本茂)
⑧県(縣)と評と郡の関係をめぐって(神戸市・谷本茂)
⑨「南與倭接」を考える -野田説批判-(宝塚市・藤田敦)
⑩近畿王朝内における歴史の改ざん(茨木市・満田正賢)
⑪九州王朝(倭国)の四世紀〜五世紀にかけての半島進出(川西市・正木裕)

○正木事務局長報告(川西市・正木裕)
 筑紫土塁主要部の取り壊し決定・『失われた倭国年号《大和朝廷以前》』出版記念福岡(10/08)、東京(10/15)の報告。続いて松本市(11/14)で開催(邪馬壹国研究会・松本と共催)・新入会員情報・「誰も知らなかった古代史」(森ノ宮)の報告と案内(10/27「難波宮の官衙に官僚約八千人」服部静尚さん)・会費納入状況・「古田史学の会」関西例会の会場、11月・12月(ドーンセンター)の連絡・1月「古田史学の会」新春講演会(i-siteなんば)・会員の活動状況報告・市大樹さんの講演会聴講報告・その他


第1515話 2017/10/11

『古田史学会報』142号のご案内

『古田史学会報』142号が発行されましたので、ご紹介します。

 拙稿では本年六月に開催した井上信正さんの「古田史学の会」記念講演会での質疑応答について論じました。太宰府条坊都市の成立を大和朝廷の藤原京と同時期とする井上説は古代史学界に激震をもたらしました。更に研究が進めば、太宰府の方が藤原京よりも成立が早いことも判明すると思われます。そうなると、九州王朝説でなければ説明がつかないことになります。太宰府現地の考古学者の研究と勇気に期待したいと思います。

 別役(べっちゃく)さんと久冨(くどみ)さんは会報デビューです。お二人とも熱心な会員さんで、これからの活躍が期待されます。久冨さんには先日の福岡講演会のお手伝い(書籍販売)もしていただきました。あらためて御礼申し上げます。

 このところ優れた投稿原稿が多く、中には1年待ちのものもあります。採用稿は必ず掲載しますので、申し訳ありませんがお待ちください。今号に掲載された論稿は次の通りです。

『古田史学会報』142号の内容
○井上信正さんへの三つの質問 京都市 古賀達也
○「佐賀なる吉野」へ行幸した九州王朝の天子とは誰か(下) 川西市 正木裕
○古代官道 -南海道研究の最先端(土佐国の場合)- 高知市 別役政光
○気づきと疑問からの出発 相模原市 冨川ケイ子
○古田史学論集『古代に真実を求めて』第二十集
「失われた倭国年号《大和朝廷以前》」について(2の上) 瀬戸市 林伸禧
○「壱」から始める古田史学(12)
古田説を踏まえた卑弥呼のエピソードの解釈① 古田史学の会・事務局長 正木裕
○大阪講演会の報告 京都市 久冨直子
○松本市講演会のお知らせ
○お知らせ「誰も知らなかった古代史」セッション
○史跡めぐりハイキング 古田史学の会・関西
○古田史学の会・関西例会のご案内
○『古田史学会報』原稿募集
○『古代に真実を求めて』21集 投稿募集
○編集後記 西村秀己


第1511話 2017/09/30

9月に配信した「洛中洛外日記【号外】」

 9月に配信した「洛中洛外日記【号外】」のタイトルをご紹介します。
 配信をご希望される「古田史学の会」会員は担当(竹村順弘事務局次長 yorihiro.takemura@gmail.com)まで、会員番号を添えてメールでお申し込みください。
 ※「洛中洛外日記」「同【号外】」のメール配信は「古田史学の会」会員限定サービスです。

《9月「洛中洛外日記【号外】」配信タイトル》
2017/09/06 『多元』141号のご紹介
2017/09/17 アウグスト・ベークに学ぶ
2017/09/18 優れた論証は学問を牽引する
2017/09/22 岩手大学の岡崎教授から来信


第1510話 2017/09/30

『戦後型皇国史観』に抗する学問

           をHPに転載

 「古田史学の会」ホームページ「新古代学の扉」を担当されている横田幸男さん(古田史学の会・全国世話人)からの要請により、拙稿「『戦後型皇国史観』に抗する学問」を転載することになりました。同論稿は『季報 唯物論研究』の編集部より依頼されて執筆したもので、「中間総括・市民の日本古代史研究」を特集した138号(2017年2月)に収録されました。
 同誌は「古田史学の会」を一緒に立ち上げた藤田友治さん(故人、元・市民の古代研究会々長)も関わっておられた、立命館大学関係者が中心となって発行されているマルクス主義系の雑誌のようです。そうしたこともあり、「古田史学の会」役員会でも執筆依頼を受けるかどうか意見が分かれました。最終的には、わたしの意見を受け入れていただき、執筆することになりました。同特集には執筆予定者リストに反「古田武彦」、反「古田史学の会」の人物の名前が数名見られ、わたしが執筆しなければ、誤った古田史学の解説や古田先生への罵詈雑言が書かれた論稿のみとなりかねないと危惧していましたので、そのことを役員会でも理解していただきました。ですから、執筆した原稿を役員の皆さんに校正・チェックしていただきました。
 そうして書き上げた「『戦後型皇国史観』に抗する学問」は古田史学と「古田史学の会」の歴史的位置づけや使命を改めて表明したもので、古田先生を追悼する記念碑的論稿となりました。ホームページに転載されることにより、多くの皆さんに読んでいただけることを願っています。


第1509話 2017/09/28

王朝交代―倭国から日本国へ

松本市講演会

期日 2017年11月14日(火)
13時50分~17時
場所

於:長野県松本市中央図書館第一視聴覚室

(松本市蟻ケ崎二丁目4-40、JR松本駅から約1.5㎞、北松本駅から1㎞)

連絡先:鈴岡潤一さん ℡026-332-7402

講演

13時50分~14時 
開会あいさつ 邪馬壹国研究会・松本 
代表 鈴岡潤一

14時~14時50分 
古賀達也「失われた倭国年号《大和朝廷以前》」

15時~16時30分
正木 裕「王朝交代-倭国から日本国へ」

以後質疑応答 17時終了

「邪馬壹国研究会・松本」
「古田史学の会」      共催

参加費

資料代1000円

10月、11月のイベントご案内

○誰も知らなかった古代史(21回)
日時:10月27日(金)18時30分〜20時
テーマ:「難波宮の官衙に官僚約8千人」
【カタリスト】服部静尚さん(『古代に真実を求めて』編集長)

○誰も知らなかった古代史(22回)
日時:11月24日(金)18時30分〜20時
テーマ:「大宰府に来ていたペルシャの姫」
【カタリスト】正木裕さん(古田史学の会・事務局長)

場所:まちライブラリー@森ノ宮キューズモール。
   〒540-0003 大阪府大阪市中央区森ノ宮中央2丁目1-70
・地下鉄中央線/長堀鶴見緑地線森ノ宮駅より徒歩約1分
・JR環状線 森ノ宮駅より徒歩約3分
 http://machi-library.org/where/detail/563/

定員30名(参加費ドリンク代500円)。

※「誰も知らなかった古代史」の申し込みは「森ノ宮まちライブラリー」まで
  TEL06-6949-9222 定休日=火曜日 受付=11:00〜19:00

○松本市講演会
 長野県松本市で「王朝交代―倭国から日本国へ」と題し、「邪馬壹国研究会・松本」と「古田史学の会」の共催で古代史講演会を開催します。ふるってご参加ください。

日時:11月14日(火)14時開会
14時〜14時50分 古賀達也「失われた倭国年号《大和朝廷以前》」
15時〜16時30分 正木 裕「王朝交代-倭国から日本国へ」
以後質疑応答 17時終了

会場:松本市中央図書館第一視聴覚室(松本市蟻ケ崎二丁目4-40、JR松本駅から約1.5㎞、北松本駅から1㎞)

参加費:1000円

連絡先:鈴岡潤一さん ℡026-332-7402


第1501話 2017/09/16

南九州と北九州の古代

 本日の「古田史学の会」関西例会は8月に続いてI-siteナンバで開催されました。10月・11月・12月はドーンセンターになりますので、お間違えなきよう。
 今回は偶然ですが、南九州をテーマとした発表と北九州をテーマとした発表がそれぞれ二件ありました。関西例会デビューとなった田原さんからは南九州古代史旅行の報告があり、宮崎県の地下式横穴墓などについて詳細な報告がなされました。中でも島内114号地下式横穴墓(えびの市)から出土した龍を銀象眼した大刀には驚きました。龍は天子のシンボルであり、その龍の銀象眼鉄剣を持つ被葬者は何者なのか興味を覚えました。ただ残念なことに当地の考古学者の解説は、大刀や鏡などの豪華な副葬品を「ヤマト朝廷からの配布物」「朝鮮半島製」などと徹底的な一元史観でなされていることです。多元史観による研究解明が待たれます。
 同じく南九州の遺跡について、大下さんから研究報告がなされ、弥生時代から飛鳥時代に至る同地域の遺跡や遺物の変遷を知ることができました。大下さんは久しぶりの例会発表でした。南九州の研究は「古田史学の会」では珍しいこともあり、『古田史学会報』への投稿をお願いしました。
 続いて服部さんと正木さんからは、これも偶然ですが、大野城築造年代についての研究報告がなされました。服部さんからは大野城出土軒丸瓦(素弁蓮華文)を根拠に大野城造営年代を7世紀初頭まで遡る可能性について論究され、この軒丸瓦編年についての井上信正さん(太宰府市教育委員会)とのメールによる意見交換についても報告されました。正木さんは大野城出土木柱の理化学的年代測定等を根拠に、大野城造営年代を650年頃とする研究を報告されました。いずれも、有力な説と思われました。
 9月例会の発表は次の通りでした。初参加の方もあり、盛況でした。このところ参加者が増加していますので、発表者はレジュメを40部作成してくださるようお願いいたします。また、発表希望者も増えていますので、早めに西村秀己さんにメール(携帯電話アドレスへ)か電話で発表申請を行ってください。

〔9月度関西例会の内容〕
①隋書国伝に関する仮説の検証(茨木市・満田正賢)
②南九州地下式横穴墓群の見学旅行を終えて(神戸市・田原康男)
③古代の南九州-熊襲と隼人-(豊中市・大下隆司)
④百済の瓦と大宰府(大野城)の瓦(八尾市・服部静尚)
⑤大野城の築城年代-赤司善彦「大宰府と古代山城の誕生」を読んで-(川西市・正木裕)

○正木事務局長報告(川西市・正木裕)
 『失われた倭国年号《大和朝廷以前》』出版記念大阪講演会(9/09)の報告。続いて福岡(10/08)、東京(10/15)、松本(11/14)で開催・新入会員情報・「誰も知らなかった古代史」(森ノ宮)の報告と案内(9/29「南の島々の古代史《大和朝廷以前》」正木裕さん)・会費納入状況・「古田史学の会」関西例会の会場、10月・11月・12月(ドーンセンター)の連絡・友好団体(東京)での研究状況・青木さん(会員)から中国の大学の博士論文記念書籍贈呈される・その他


第1490話 2017/09/01

8月に配信した「洛中洛外日記【号外】」

 8月に配信した「洛中洛外日記【号外】」のタイトルをご紹介します。
 配信をご希望される「古田史学の会」会員は担当(竹村順弘事務局次長 yorihiro.takemura@gmail.com)まで、会員番号を添えてメールでお申し込みください。
 ※「洛中洛外日記」「同【号外】」のメール配信は「古田史学の会」会員限定サービスです。

《8月「洛中洛外日記【号外】」配信タイトル》
2017/08/02 『東京古田会ニュース』No.175のご紹介
2017/08/12 『東海の古代』204号のご紹介
2017/08/14 大阪・福岡・東京講演会の会場スタッフ募集
2017/08/19 『徹底追及! 大宰府と古代山城の誕生』がネットに掲載
2017/08/20 大野城市牛頸遺跡から大型須恵器窯跡発見
2017/08/24 「古田史学の会」のインターネット事業
2017/08/27 学術用語「九州年号」使用に関する誤情報
2017/08/31 11月14日に松本市で講演します