第136話 2007/08/12

天子宮
 
九州には熊本県などに多数の「天子宮」が分布しています。以前からこの事実が気になっていましたが、端的に言えば九州王朝説でなければ説明できない「事
実」ではないでしょうか。この天子宮問題に九州王朝説の立場から果敢に挑戦されているのが、古川清久さん(本会会員、武雄市在住)です。その研究成果が
『古田史学会報』81号より連載開始となりました。

 
私としては『隋書』に記された倭国の天子、多利思北孤と関係するのではないかと想像していますが、それは『隋書』に阿蘇山が紹介されていることと、天子宮
が熊本県に濃密に分布していることによります。古川さんの天子宮の基礎研究とも言える連載、「伊倉─天子宮は誰を祀るか─」ではどのような結論になるのか
楽しみです。まずは天子宮の精密な分布状況と祭神、伝承の調査が望まれるところです。
    「天子宮」は、「古田史学の会」九州の論客、古川さんならではの未踏の研究テーマと言えるでしょう

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