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第2117話 2020/03/22

「大宝二年籍」断簡の史料批判(1)

 3月17日、京都駅前のキャンパスプラザ京都で開催された「市民古代史の会・京都」主催の講演会で、服部静尚さん(『古代に真実を求めて』編集長)が古代の「二倍年暦」について講演されました。古田先生が倭人伝研究で存在を明らかにされた「二倍年暦」について紹介され、その影響や痕跡が現代日本にも残っていることなどを資料に基づいて、初めて聞く人にもわかりやすく説明されました。
 そのとき紹介された古代史料に御野国(美濃国)の「大宝二年籍」断簡がありました。同戸籍断簡は、わが国に現存する最古(大宝二年、702年)の戸籍の一つで、御野国の他に筑前国と豊前国の大宝二年戸籍断簡が正倉院文書として残っており、当時の家族制度研究における基礎史料とされています。わたしも25年ほど前に古代戸籍研究を行ったことがあるのですが、勘違いや試行錯誤しながらの研究でした。良い機会ですので、当時の失敗談も含めて、古代戸籍の史料批判の難しさなどについて紹介することにします。(つづく)