『風早』
愛媛県松山市の合田洋一さん(古田史学の会・全国世話人)から、『風早』51号(平成17年12月発行)という雑誌が送られてきました。この雑誌は松山市北条(旧北条市)の風早歴史文化研究会から発行されているもので、地元の歴史や文化などの研究論文が掲載されている伝統のあるものです。
送られた51号には合田さんの講演録「風早国・越智国考察の新展開」が収録されています。合田さんは古田説に基づいた『聖徳太子の虚像』という著書を近年著されるなど、目覚ましい活躍を見せておられる方です。古田史学の会・四国を立ち上げられた中心人物のお一人であり、毎月の例会活動でも講師として頑張っておられます。他方、お仕事の他にも社交ダンスの腕前もたいしたもので、各地の競技会にも出ておられます。このような、パワーのある方に古田学派の陣営に入っていただき、心強く思っています。
収録された講演の内容も、地元史を多元史観の立場から考察されたもので、興味深い知見が随所に盛り込まれていました。たとえば、地元の神社が「朝倉天皇」と呼ばれていたり、地名に「天皇」(旧・丹原町)「天皇橋」(旧・朝倉村)があったり、神社縁起などに「長沢天皇」「中河天皇」などが記されているなど、本当に面白い地域だと思いました。こうしたことを多元史観で研究することにより、あらたな真実の伊予の古代史が見えてくるかもしれません。合田さんや古田史学の会・四国のこれからの更なる活躍が期待されます。