暖冬の嵐
暖冬の今年、早くも春一番が吹き荒れましたが、関西例会でも論戦の嵐が巻き起こっています。昨日の関西例会では、山浦さんから、『なかった』1号・2号に 連載された田遠清和さんの「『心』という迷宮−漱石『心』論」に対する強烈な反論がなされました。山浦さんの反論には、例会参加者からは概ね賛意が得られ ましたが、論文発表が待たれるところです。
新入会員で例会初発表の永井さんからは、冨川さんの「武烈天皇紀における『倭君』」に敬意を表しながらも、問題点を厳しく指摘する発表がありました。水野代表からも、高市皇子天皇説に基づいた大胆な仮説が発表されました。これにはちょっとついていけないなあ、との感想を持ちましたが、こうした仮説が発表できるのも例会の良いところだと思います。いずれにしても、水野代表にしては大胆な仮説で、面白い内容でした。
毎月のように初めての参加者がみえられる関西例会ですが、春の嵐のような論戦もまた、楽しいものです。もちろん、互いの敬意や節度は守った上でのことで すが。二次会の飲み会も安い会場がみつかり、大いに盛り上がっています。関西の皆さん、ご遠慮なく参加して下さい。参加費は500円。絶対にお得です。
〔古田史学の会・2月度関西例会の内容〕
○研究発表
1). 古代史「道楽三昧」(豊中市・木村賢司)
2). 『日本書紀』に引用された『百済本記』(奈良市・飯田満麿)
3). 「百年の孤独」か「百年の誤読」か(豊中市・山浦純)
4). 日本書紀「五月五日薬猟」資料批判 I(川西市・正木裕)
5). 武烈紀における麻那君・斯我君記事の持つ意味(たつの市・永井正範)
6). 持統天皇と文武天皇の間(相模原市・冨川ケイ子)
○水野代表報告
古田氏近況・会務報告・鴫原姓の分布・高市皇子天皇説・他(奈良市・水野孝夫)