快調、正木さんの研究発表
昨日の関西例会では正木さんが4件のレジュメを用意され、時間の都合でその内の3テーマを発表されました。驚異的な研究速度ですが、内容も鋭い視点から『日本書紀』や『続日本紀』の謎とされてきた部分を多元史観で読み直すというものでした。論文での発表が期待されます。
竹村さんも物部の問題を『先代旧事本紀』などから考察するというもので、わたしも同様の研究を進めていただけに、興味深く拝聴しました。これから二人で『先代旧事本紀』の研究をしませんかと提案しました。
永井さんは前回に引き続き、短里問題を扱われ、始めて地球の大きさを計算した人物(エラトステネス)や日本人で始めて計算した伊能忠敬の業績や測定方法の紹介など、勉強になる発表でした。
関西例会は知的好奇心を刺激されるテーマと研究が満載です。まだの方も是非参加されませんか。恒例の二次会もまた楽しいものです。
〔古田史学の会・3月度関西例会の内容〕
○研究発表
1). 余録か、蛇足か、(豊中市・木村賢司)
2). 「地球の大きさ」と「測定単位」(たつの市・永井正範)
3). 九州王朝と物部守屋(木津川市・竹村順弘)
4). 交野山・このざん・このさん(交野市・不二井伸平)
5). 愛知県刈谷市の天子神社と海士族の伝播(岐阜市・竹内強)
6). 新・「冨士」山名考(京都市・古賀達也)
7). 天武九年に「病したまふ天皇」─善光寺文書の「命長の君」の正体─(川西市・正木裕)
8). 壬申乱以後の権力の中心はどこか(川西市・正木裕)
9).『続日本紀』「始めて藤原宮の地を定む」の意味(川西市・正木裕)
○水野代表報告
古田氏近況・会務報告・鹿児島県の諏訪神社・他(奈良市・水野孝夫)