「白雉二年」奉納面は尉(じょう)面
8月15日の関西例会では、西条市の福岡八幡神社蔵「白雉二年」奉納面の研究が大下さんより発表され、同奉納面が「翁」の面ではなく、「重荷尉 (おもにじょう)」か「石王尉」の面の可能性が高いことが判明しました。九州王朝を淵源とする能楽の可能性も指摘されるなど、今後の発展と会報での発表が期待されます。
また、8月8日に御逝去された力石巌さん(古田史学の会・九州の代表)へ参加者全員で黙祷を捧げました。名古屋の林さん、奈良の飯田さんと、この数年相次ぐ同志の訃報に悲しみが絶えません。残された私たちがしっかりと古田史学を継承し、学問的成果をあげていくことが鬼籍に入られた同志への何よりの供養と思います。
〔古田史学の会・8月度関西例会の内容〕
○研究発表
1).戦前ハイキング・京の山鉾巡行、大阪の文楽・他(豊中市・木村賢司)
2).彦島史観でみた万葉56歌人「春日蔵首老」(大阪市・西井健一郎)
3).中国正史と邪馬壹国の人口(木津川市・竹村順弘)
4).「白雉二年銘奉納面」について(豊中市・大下隆司)
5).34年遡上の二人(横浜市・長谷信之)
6).持統七年(693)十月「始講仁王経」の考察─『日本書紀』の「始」の字義について─(京都市・古賀達也)
7).淡路洲と「島戸」─万葉集304「遠の朝廷」の作歌場所の探究─(姫路市・野田利郎)
○水野代表報告
古田氏近況・会務報告・「漢委奴国王」金印の調査・他(奈良市・水野孝夫)