2025年06月17日一覧

第3497話 2025/06/17

6/22(日)古代史講演会、

 久住さんの資料が素晴らしい

 6月22日(日)の古代史講演会で講演していただく久住猛雄(くすみ・たけお)さん(福岡市埋蔵文化財センター・文化財主事)から講演資料が届きました。博多湾岸の比恵那珂遺跡や須久岡本遺跡、弥生時代の硯など最新の発掘調査に基づく優れた資料です。特に弥生遺跡の考古学編年についてのエビデンスなど、博多湾岸を「奴国」とする根拠が示され、とても興味深い内容です。

 久住さんは「邪馬台国」畿内説を支持されており、弥生時代最大規模の博多湾岸遺跡は倭人伝に記された時代よりも古く、「邪馬台国」ではないとしています。古田武彦先生の邪馬壹国博多湾岸説を支持するわたしたちにとっては越えなければならない、現地を発掘されている考古学者の最新知見が資料には満載されており、とても貴重です。

 古田先生がわたしたちに常々言われてきたように、自説とは異なる意見に真摯に耳を傾け、自由に誠実に論議する学問的寛容の精神風土が大切です。そうした意味からも、「古田史学の会」主催講演会で久住さんに講演していただけることは、またとない貴重な学問的経験と勉強の場となることでしょう。古代の真実を求める多くの皆様のご参加をお待ちしています。

 なお、講演終了後に「古田史学の会」第31回定期会員総会を開催します。会員の皆様のご出席をお願い申し上げます。その後に、講師を交えて、会場近くのお店で懇親会を開催します。こちらは、当日、会場で参加受付を行います。講演会は会員以外の方も参加できます。

【『列島の古代と風土記』出版記念大阪講演会】
□講演会テーマ 「弥生時代の都市と文字文化」
□6月22日(日)午後1時開場 1時15分~4時
□会場 大阪公立大学なんばサテライト I-siteなんば
□主催 古田史学の会
□参加費(資料代含む) 一般参加費1000円、「古田史学の会」会員は無料

○久住猛雄 氏 弥生時代における「都市」の形成と文字使用の可能性 ―「奴国」における二つの「都市」遺跡、および「板石硯」と「研石」の存在についてー
○正木 裕 氏 伝説と歴史の間 ―筑前の甕依姬・肥前の世田姫と「須玖岡本の王」―