『古田史学会報』137号のご案内
本年最後となる『古田史学会報』137号が発行されましたので、ご紹介します。
一面には正木裕さんの、ニニギたち「日向三代」の陵墓や出身地を糸島博多湾岸とする古田説を「記紀」や地名・現地伝承などに基づいて具体的に考証した論稿が掲載されています。古田史学では有名なテーマですが、ここまで実証的に深められた論稿は珍しいと思います。
服部静尚さんも快調に好論を発表されています。今号の論稿は河内の巨大前方後円墳は近畿天皇家の陵墓ではないとするものです。わたしが「九州王朝説に刺さった三本の矢」と表現した九州王朝説では説明できなかった三つの考古学的事実に対する一つの「回答」となるものです。更なる検証が期待されます。
わたしからは「九州王朝説に刺さった三本の矢(後編)」を発表しました。九州王朝が難波を直轄支配領域にした経緯について述べました。
137号に掲載された論稿・記事は次の通りです。来年1月22日に開催する新春古代史講演会(大阪府立大学なんばサテライト)のご案内もあります。ぜひ、ご参加ください。
『古田史学会報』137号の内容
○筑紫なる「日向三代」の陵墓を探る 川西市 正木 裕
○新春古代史講演会(1月22日)のご案内
○九州王朝説に刺さった三本の矢(後編) 京都市 古賀達也
○盗まれた天皇陵 八尾市 服部静尚
○神功の出自 千歳市 今井敏圀
○トラベルレポート 熊野三山へのチョイ巡り行 東大阪市 萩野秀公
○「壹」から始める古田史学Ⅷ 倭国通史私案③
九州王朝の九州平定-筑後から九州一円に 古田史学の会・事務局長 正木裕
○お知らせ「誰も知らなかった古代史」セッション
○お知らせ 古田史学の会論集編集中 西村秀己
○史跡めぐりハイキング 古田史学の会・関西
○古田史学の会・関西例会のご案内
○『古田史学会報』原稿募集
○編集後記 西村秀己