長野県中野市から弥生中期の鉄加工場出土
山田春廣さん(古田史学の会・会員、鴨川市)のブログ「sanmaoの暦歴徒然草」に、吉村八洲男さん(古田史学の会・会員、上田市)からの「信濃毎日新聞」(4月3日)の記事の紹介が掲載されていました。
記事によると、長野県中野市の「南大原遺跡」から弥生中期(約2000年前)の集落跡と、その中の竪穴住居跡からの、鉄を加工していたとみられる「火床」、加工した際に飛び散ったとみられる「鉄片」、鉄をたたく事に使える「石の道具」、「鉄製の斧」などが出土し、これら遺品から、ここで集落外から持ち込んだ鉄や鉄器を二次的に加工していたと判断されたとのことです。
弥生中期、このような炉を持った鉄の加工場は全国でも珍しく、「中期の加工場跡の確認例は西日本でも九州などに限られる」と記事にはあります。この出土事実から、九州と信州の弥生時代に遡る交流を吉村さんは指摘されています。注目すべき発見です。