第1091話 2015/11/11

『記紀九州』創刊号の鳩山邦夫議員の発言

 久留米市の福島雅彦さんから『記紀九州』創刊号(平成27年11月10日、梓書院)を御贈呈いただきました。表紙にはかわいい女の子のイラストとともに、「古事記・日本書紀からひもとく九州王朝説」「九州から見直す日本の歴史!!」とあり、九州王朝説をコンセプトとした雑誌です。このような雑誌が九州王朝のお膝元の筑後地方から発信される時代になったようです。古田先生が生きておられれば、きっと目を細めて喜ばれたことと思います。
 同書では福島雅彦さんのほか大矢野範義さんらが独自のを「邪馬台国」論や「九州王朝」論を展開されています。また、“マンガでわかる「九州王朝説」”と銘打たれた平沢弘明さんの「まほろば!」も掲載されており、企画にも工夫がこらされています。
 なかでも注目した企画は、冒頭に掲載された衆議院議員の鳩山邦夫さん(福岡6区)のインタビュー記事です。鳩山さんは編集子からの「古代九州王朝の議論につきましてお話をお聞きします。」という質問等に答えるかたちで、次のように述べられておられます。

 (前略)私は「邪馬台国九州説」を強く支持しています。また、『古事記』や『日本書紀』の研究を通して、古代王朝が邪馬台国と関係があるのかないのかという問題は、重要な問題であります。日本の古代史の時代が北部九州で展開されたという可能性を考察するこのような議論は、日本の古代史を再考察する上でも重要で、興味深い取り組みであると考えています。
 私は、このような「九州王朝論」の取り組みが成功して新しい日本史研究が出現すると期待しています。そして、将来、日本史の教科書が「九州王朝論」の成果を取り入れて書き換えられていくと期待しています。(後略)

 鳩山議員の言葉通り、歴史教科書に古田説・多元史観が採用される日が一日もはやく来るよう、「古田史学の会」は頑張っていきたいと思います。

(補記)『記紀九州』を発刊された梓書院(福岡市)は、安本美典責任編集『季刊邪馬台国』を発行されている出版社です。

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