第1664話 2018/05/04

もうひとつのONライン「日本国の創建」

 今月26日と27日は上京し、東京古田会主催の大越邦生さん講演会「よみがえる創建観世音寺 〜そして法隆寺への移築はなかった〜」と多元的古代研究会の「万葉集と漢文を読む会」に参加します。
 近年、観世音寺の考古学編年研究に取り組んでいるのですが、わたしとは異なった視点で創建観世音寺を研究されている大越さんの講演をぜひお聞きしたいと願っていました。講演の翌日には多元的古代研究会の「万葉集と漢文を読む会」が開催されますので、せっかくの機会ですので、こちらも参加させていただくことにしました。
 多元的古代研究会の安藤会長より、「万葉集と漢文を読む会」に来るのなら何か最近の研究について少し話してほしいとご依頼をいただきましたので、九州王朝説から見た「近江朝廷」について報告しようと考えています。実は、古田先生の数ある論文の中で、非常に異質で重要な論文であるにもかかわらず、古田史学の中での位置づけが難解で、古田学派の研究者からもあまり注目されてこなかったものがあります。それは「日本国の創建」(『よみがえる卑弥呼』所収、駸々堂、1987年)という論文で、冒頭の解題には次のように記されています。

 「実証主義の立場では、日本国の成立は『天智十年(六七一)』である。隣国の史書がこれを証言し、日本書紀もまたこれを裏付ける。」(265頁)

 この「日本国の創建」問題について、「もうひとつのONライン ー670年(天智九年庚午)の画期ー」というテーマでお話しさせていただこうと考えています。ご興味のある方は、ご参加ください。

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