第2390話 2021/02/24

「古田・桐原対談」録音テープを発見

 昨日の正木裕さんの奈良講演会(「古代大和史研究会」主催)の終了後、参加されていた水野孝夫さん(古田史学の会・顧問、前代表)のご自宅を訪問しました。蔵書などを処分されるとのことで、事前に貴重な書籍をいただきました。その際、水野さんが保管されていた古田先生関連の録音テープを調査したところ、平成9年に京都市で行った桐原正司氏との対談録音テープを発見しました。
 このテープは平成9年4月9日、京都駅前の京都タワーホテルの会議室をお借りして行った対談記録で、参加者は桐原正司さん、古田先生、水野孝夫さん(当時、古田史学の会・代表)と古賀(当時、古田史学の会・事務局長)の四名で、会談は二時間以上に及んだと記憶しています。当初はビデオ録画も予定していましたが、桐原さんが拒まれたため取りやめ、音声収録のみとなりました。
 当時、安本美典氏らを中心とする〝和田家文書偽作キャンペーン〟により、古田先生へのいわれなき誹謗中傷が酸鼻を極め、特にひどいものには、古田先生が桐原さんへ偽書作成依頼をしたという、名誉毀損もありました。そこで「古田史学の会」としても、そうした〝濡れ衣〟をはらし、真実を明らかにするため、当事者として名前を出された桐原さんに対談を申し入れ、偽書作成依頼などの事実がないことを証言していただきました。
 この対談を含め、わたしは古田先生と共に二度ほど桐原さんとお会いしたことがあります。二度目は京都駅前の阪急ホテルのラウンジで、桐原さんのお嬢さんもご一緒でした。そのときの様子は和気藹々とした雰囲気で、お嬢さんの勉学の様子などを古田先生は聞かれていました。
 こうした経緯により、この録音テープは貴重な証言記録なのです。テープが経年劣化している恐れもありますので、専門業者による再生テストとCDへのダビングを依頼する予定です。その後の取り扱いについては「古田史学の会」で検討したいと思います。

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