訃報 水野孝夫さん(本会顧問・前代表)
ご逝去の報告
水野孝夫さん(本会顧問・前代表)がご逝去されました(八九歳。十月十一日午後十時二十六分)。謹んで皆様にご報告申し上げ、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
ご葬儀は明日(十五日)、富雄会館(奈良市富雄)で執り行われます。わたしも古田史学の会を代表し、参列いたします。昨晩、急ぎ作成した「水野孝夫氏 古代史研究年譜」をご遺族に謹呈申し上げ、棺にも献納させていただきたいと思います。
水野さんは市民の古代研究会時代からの友人で、古田史学の会草創の同志でした。1994年、本会創立に当たり、代表に就任していただきました。そして、二十年にわたり、険しく困難な道程(みちのり)の先頭に立たれました。わたしが一番苦しかった時代を共に歩んでいただいた大恩人です。2015年、代表退任後は顧問として、後任のわたしを支えていただきました。
水野さんは京都大学で化学を専攻され、日本ペイントでは研究開発部門の責任者としてご活躍されました。初代新幹線ひかり号の青い塗料なども氏が開発されたもので、初めてのテスト走行に乗車され、塗装が時速200kmの過酷な環境に堪えうるのかを調査されたとうかがっています。わたしも現役時代は、化学色材の開発に関わっていましたので、ご自宅まで行って、教えを請うたこともありました。
公私ともに大恩ある水野さんが亡くなられ、心が痛みます。あなたの志を引き継ぎ、古田史学の継承と発展のため、古田史学の会の代表として前進してまいります。長い間、本当にありがとうございました。