第638話 2013/12/25

齊藤政利さんからのクリスマスプレゼント

 以前、内閣文庫本『伊予三島縁起』の写真を送っていただいた齊藤政利さん (「古田史学の会」会員、多摩市)から素敵なクリスマスプレゼントが届きました。『通典』と「賀正礼」研究論文のコピーです。しかも、「洛中洛外日記」第 631話で「閲覧したい」と記していた宮内庁書陵部本『通典』の影印本(古典研究会編)のコピーでした。本当にありがとうございます。
 同『通典』コピーは「賀正礼」(「元正冬至受朝賀」巻七十礼三十)を含む部分で、漢・後漢・魏・晋・東晋・宋・斉・梁・陳・北斉・隋・大唐の各王朝の 「元正冬至受朝賀」の様子が記されています。これら「賀正礼」記事が歴史事実をどの程度反映しているかのはわかりませんが、少なくとも『通典』成立時 (801年)の唐の知識人や官僚たちが、「賀正礼」は漢王朝に始まって、歴代の多くの王朝が行ってきたという認識を持っていたことは疑えません。正史の 『旧唐書』成立が945年ですので、『旧唐書』も『通典』の影響を受けていると考えられます。
 これからの課題として、『通典』に記されたどの王朝の「賀正礼」が倭国の「賀正礼」に影響を与えたのかを研究したいと思いますが、まずは齊藤さんからいただいたコピーをしっかりと読んでいきます。

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