「和田家文書調査の思い出」を作成
来年1月14日(土)、東京古田会主催の「和田家文書」研究会で、「和田家文書調査の思い出」というテーマを発表させていただくことになりました。安彦克己さん(東京古田会・副会長)から要請されていたもので、ようやく発表用のパワーポイントファイルが完成しました。
内容は、1994年から始めた古田先生との津軽行脚や独自調査の写真などを中心としたもので、懐かしい方々の写真や関連資料なども掲載しました。当時、津軽でお会いした方々の多くは物故されており、わたしの記憶が確かなうちにと、未発表の調査内容や証言をまとめました。
たとえば昭和24年に和田家文書『諸翁聞取帳』を見て、『陸奥史談』『飯詰村史』で紹介した福士貞蔵氏。同じく役小角や金光上人史料を村史や著書で発表した開米智鎧氏(飯詰・大泉寺住職)、佐藤堅瑞氏(泊村浄円寺住職、青森県仏教会々長)。市浦村日吉神社に秋田孝季らが奉納した「寛政元年宝剣額」が戦前から、あるいは戦後すぐに同神社にあったことを証言された青山兼四郎氏(中里町・測量士)、白川治三郎氏(市浦村々長)、松橋徳夫氏(荒磯崎神社宮司、日吉神社宮司を兼務)。『東日流外三郡誌』約二百冊を昭和46年に市浦村役場で見たと証言された永田富智氏(北海道史編纂者)らの写真や手紙などをお見せします(肩書きや地名はいずれも当時のもの)。残念ながらこれらの方々は既に物故されており、古田先生亡き今、証言内容や調査当時のことを詳しく知っているのはわたし一人となりました。
後半は、行方不明になった『東日流外三郡誌』明治写本や「寛政原本」の所見、戦後作成の和田家文書レプリカについても説明させていただく予定です。和田家文書に関心を持つ多くの皆さんにお聞きいただければ幸いです。
参考 令和5年(2023)2月18日 古田史学会関西例会