第3434話 2025/02/22

「列島の古代と風土記」の再校正終了

『古代に真実を求めて』28集(明石書店)

 「列島の古代と風土記」(『古代に真実を求めて』28集)の再校正作業を昨日終えて、明石書店にゲラを返送しました。今回からはゲラ校正担当として、茂山憲史さんに代わって谷本茂さんにも担当していただいています。『古代に真実を求めて』編集部では、著者校正の他に全原稿のゲラ校正(計三回)を西村秀己さん(高松市)・谷本茂さん(神戸市)・古賀(京都市)の三名で行っています。元朝日新聞記者だった茂山さんのプロフェッショナルな校正も素晴らしかったのですが、谷本さんも古田学派トップクラスの中国史書・風土記研究者らしく、著者も気づけなかったほどの細かく重要なミスまで指摘していただき、とても助かっています。「古田史学の会」は優れた校正担当者に恵まれました。ありがたいことです。

 編集作業がこのまま順調に進めば、四月上旬頃には発行できます。2024年度賛助会員(年会費5000円)には、その後、順次発送作業に入りますのでお待ち下さい。一般会員(年会費3000円)の皆様には、本会在庫の特価販売を予定しています。現在、定価や特価販売価格について検討を続けており、詳細は「洛中洛外日記」や『古田史学会報』などでお知らせします。

 同集のタイトル「列島の古代と風土記」が示すように、古田先生以後の多元史観による風土記・地誌の最先端論文を収録しました。従来の大和朝廷一元史観では見えてこなかった列島の古代の姿が、多元史観による風土記・地誌研究で蘇っています。収録した諸論文の仮説と一元史観に基づく旧来仮説との優劣を、学界の権威におもねらない読者の皆さんで確かめてください。もちろん、学問的批判は著者たちも編集部も大歓迎です。〝学問は批判を歓迎し、真摯な論争は研究を深化させる〟と、わたしは確信しています。

【写真】「列島の古代と風土記」表紙カバーデザインの検討案

(編集部と明石書店で検討中です)

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