「秋田重季氏ら記念写真」の調査 (12)
写真左上円内の人物、「菊池九郎」説
「秋田重季氏ら記念写真」(藤本光幸氏遺品)に見える写真左上円内の人物を秋田重季氏晩年の写真とするアイデアを「洛中洛外日記」3587話(2026/02/02)〝「秋田重季氏ら記念写真」の調査 (11) ―写真裏書「和田長三(郎)」への疑義―〟で披露しました。しかしながら、わたしはこのアイデアにあまり自信がありませんでした。その理由は次のようなことでした。
(ⅰ)秋田重季氏が晩年になって、若き日の弘前市の温泉旅館での、女将や芸妓と手を繋いだプライベートな写真を記念写真として作成・配布するものだろうか。むしろ、貴族院子爵議員の記念写真には相応しくないと思われる。〈論理的疑義〉
(ⅱ)左上円内の人物と前列中央の秋田重季氏とでは、頭髪の分け目が左右逆。目や眉毛も異なっており、別人と断定できるほどではないものの、同一人物とできるほど似ているわけでもない。〈実証的疑義〉
こうした迷いがあり、筆が止まっていたところ、意外な仮説が菊池哲子さん(福岡県久留米市)より届きました。菊池さんは久留米大学公開講座でのわたしの講演会に毎年参加されており、和田家文書や地元の歴史について造詣が深い方です。最近ではわたしが主宰している「古田史学リモート勉強会」(毎月、第二土曜の夜7~9時にリモートで開催)にもご参加いただいている研究者仲間です。
その菊池さんから届いたメールには、写真左上円内の謎の人物を初代弘前市長の菊池九郎氏(1847・弘化4年~1926・大正15年)ではないかとありました。このメールにわたしは驚愕しました。(つづく)
〖写真の説明〗秋田重季氏らの集合写真。菊池九郎氏・左上円内の人物・前列中央の秋田重季氏。