方保田東原遺跡・双子塚古墳を訪問
5月29日の和水町講演会も無事に終えて、その翌日は菊水史談会の前垣さんと考古学者の高木正文さんの御案内で、弥生時代から古墳時代前期にかけての国内でも最大級の環濠集落である方保田東原遺跡(かとうだひがしばるいせき)と遺跡敷地内にある山鹿市出土文化財管理センターを訪問しました。高名な高木さんのおかげで、収蔵庫内にも入れていただき、土器や鉄鏃、ガラス玉などを間近で見ることができました。
学芸員の方の説明ではこの度の大地震により、出土土器が少なからず破損したとのことでした。このような大規模な環濠集落が熊本県にあったことを、わたしは知りませんでしたので、とても勉強になりました。
黒曜石が多数散らばっていた吉野ヶ里遺跡とは異なって、ここは鉄鏃の出土が多いように感じました。肥後は鉄器の出土量が弥生末期になると福岡県を抜いてトップになるほどの鉄の産地です。ちなみに奈良県は弥生時代の遺跡からは鉄器がほとんど出土しません。にもかかわらず、「邪馬台国」畿内説を支持する考古学者が多いことは理解に苦しみます。日本の考古学は学問ではないかのようです。
次に、熊本県最大級の前方後円墳である山鹿市双子塚古墳を訪れました。同古墳をわたしは韓国にある方部が三角錐のように尖っている前「三角錐」後円墳と思っていたのですが、そうではなく三段築造の前方後円墳でした。写真ではなく現地で直接観察することが大切でした。