第2389話 2021/02/23

「古代大和史研究会」で正木さんが講演

 今日は奈良新聞社本社(奈良市)イベントルームで開催された「古代大和史研究会」(原幸子代表)での正木さんの講演を聴講しました。演題は「もう一人の聖徳太子 聖徳太子の実像―1400御遠忌を迎えて」。
 現在まで伝えられてきた聖徳太子伝承やその文物が、大和斑鳩の厩戸皇子ではなく、九州王朝の天子・阿毎多利思北孤(あめのたりしほこ)とその太子、利歌彌多弗利(り・かみとうのり:上塔の利)のものが転用されたケースが多いことを紹介されました。更には九州王朝の仏教治国策についても論究されました。わたしたち古田学派や古田ファンにはお馴染みのテーマですが、新知見も含めて初学者にもわかりやすく話されました。
 奈良といえば大和朝廷の中枢の地で、奈良新聞社周辺には平城京跡や東大寺、法華寺など奈良時代を代表する遺構や建築物があり、言わば九州王朝説にとっては〝完全アウェイ〟なのですが、聴講者には「古代大和史研究会」での正木講演の常連参加も多く、着実に古都奈良でも多元史観・古田説が浸透しつつありました。
 奈良にお知り合いがおられる方は、是非、同会の定期講演会のことをご紹介いただければ幸いです。なお、4月24日(土)には特別講演会〝卑弥呼と邪馬壹国『「邪馬台国」はなかった』出版50周年記念講演会〟が開催されます。皆さんのご参加をお願いいたします。

「古代大和史研究会」特別講演会のご案内
◇日時 2021/04/24(土) 13:00~17:00
◇会場 奈良新聞本社西館3階
◇参加費 500円
◇テーマ 卑弥呼と邪馬壹国『「邪馬台国」はなかった』出版50周年記念講演会
◇講師・演題(予定)
 古賀達也(古田史学の会・代表) 九州王朝官道の終着点 ―筑紫の都(7世紀)から奈良の都(8世紀)へ―
 大原重雄(『古代に真実を求めて』編集部) メガーズ説と縄文土器
 満田正賢(古田史学の会・会員) 欽明紀の真実
 服部静尚(『古代に真実を求めて』編集長) 日本書紀の述作者は中国人ではなかった
 正木 裕(古田史学の会・事務局長、大阪府立大学講師) 多賀城碑の解釈~蝦夷は間宮海峡を知っていた

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