2015年07月22日一覧

第1006話 2015/07/22

「愛知サマーセミナー」の反省点

 7月19日に開催された「愛知サマーセミナー」の私自身の反省点についても考えてみたいと思います。思いつくだけでも次の技術上の反省点があります。

1.どのような参加者層なのかの事前調査が不十分だった。そのため、中学生の参加という想定外の事態が発生し、講義途中に反応を見ながら、説明の内容やレベルを修正する事態となった。マーケットリサーチの欠如との批判を免れません。企業活動では絶対に許されないミスでした。

2.高校生を対象としてパワーポイントの映像を作成したつもりだったのですが、ビジュアル化が不十分であり、印象に残るような画像演出ができていなかった。ただし、これは改善が容易です。既に技術的には解決策が確立されていますので、事前の準備時間をどれだけ確保できるかという問題です。

3.講演者間の事前打ち合わせがなされていなかった。そのため、当日になって他者のレジュメを見て、内容の重複を知り、これも講義内容を変更して対応するという事態が発生しました。事前打ち合わせを今後は徹底的に行う必要があります。あるいは講演者を一人とするという解決方法もあります。

4.レジュメも中高生向けのテキストとしてパンフレット様式で作成したほうが効果的でした。パンフレットの方が、その後の保管や利用にあたり便利だからです。これは講演者個人の課題ではなく、「古田史学の会」の事業として作成すべきと思われました。

 他にも演出上の工夫、テーマの選定など、様々な克服すべき課題がありましたが、逆にこれらの対策を確立できれば、来年以降はもっと素晴らしいセミナーとすることが可能ですし、未来の古田学派研究者の輩出も期待できます。「古田史学の会・東海」のみなさんとも相談して、ぜひ、戦略的に取り組んでみたいと思います。


第1005話 2015/07/22

「愛知サマーセミナー」の成果と特長

 7月19日に開催された「愛知サマーセミナー」はとても有意義でした。参加者が高校生だけではなく、中学生も熱心に聴講されており、「感想文」を読むと中学生とは思えないほどの意識の高さがうかがわれました。同感想文は「洛中洛外日記【号外】」で紹介しましたが、概ね好評のようでした。そこで、今後のために成果と特長について、わたしの感想を述べてみたいと思います。
 今回のサマーセミナーには開催校の愛知淑徳高校だけではなく、愛知県各地の高校生や中学生が参加されていました。中には大型観光バスで団体参加されている高校もあったほどです。したがって、マーケティングとしてはターゲットが最初から絞り込まれており、セグメンテーションが明確かつ容易でした。すなわち、古代史に関心があるまじめで優秀な中高生が、こちらが集めなくても向こうから集まってくれるというメリットが大きいのです。このことは当サマーセミナーの第一の特長でしょう。もちろん一般参加の社会人も少なくないのですが、今回の目的からすれば主要ターゲットではありませんから、申し訳ありませんが、それほど気にする必要はありません。
 次に会場が愛知淑徳中学の教室であったことは幸いでした。講義用のプロジェクターが常備されていますし、廊下にはベンチもあり休憩や待機もできます。もちろん空調もあり快適な受講環境です。ドアや窓を閉めれば、外部の雑音も入らないとても良い教室でした。しかも施設の使用が無料で、主催者が宣伝広報活動(パンフレット・広報紙・ホームページ)までしてくれますから、まさに「至れり尽くせり」です。このようなイベントに今後も参加しない手はありません。「古田史学の会」としての戦略的イベントとして位置づけ、取り組みたい事業です。