古田先生との「大化改新」研究の思い出(1)
本年八月、わたしは66歳を迎えました。古田門下に入って、35年になります。その当時、古田先生は東京におられ、昭和薬科大学で教鞭をとっておられましたので、京都にいるわたしが直接お会いできる機会は限られていました。そのようなとき、古田先生は東京で「大化改新」共同研究会を立ち上げられ、関東の研究者や支持者と共に文京区民センターで毎月のように「大化改新」研究を行われました。先生が66歳(1992年)の頃のことでした。
関西のわたしたち(市民の古代研究会)へも、共同研究会の録音テープと先生からの資料や発表者のレジュメが送られてきましたので、わたしは外部からその様子をうかがうことができました。有り難いご配慮でした。
この30年前の共同研究会のことを詳しく知る人たちも少なくなり、その後に古田史学を知った方々が古田学派内で増えました。そこで、わたしの記憶がまだ確かなうちに、当時の「大化改新」研究の様子や、古田先生のお考え、その後の古田学派内での研究動向などを「洛中洛外日記」に書き留めておこうと思います。わたしの記憶違いなどがあれば、是非ご指摘ください。(つづく)