真実に目をそむけた
NHKスペシャル古代史ミステリー
昨日、 「古田史学の会」関西例会が豊中自治会館で開催されました。次回、6月例会々場はその翌日(6/16)に開催される会員総会と同じドーンセンターです。
正木さんは、NHKスペシャル古代史ミステリーで放送された「倭の五王」を大和朝廷とする番組の内容に対して、根拠をあげて批判しました。「邪馬台国」の卑弥呼をテーマにした同シリーズの前作も酷い内容でしたが、それを上回る非学問的な内容であることがよく理解できました。たとえば、大和朝廷により規格統一されたと紹介した鉄製甲冑の全てが九州出土のものであり、番組ではこの事実を説明していません。
この他に、朝鮮半島南西部の栄山江流域の前方後円墳についても詳述され、出土遺物についても北部九州出土品とよく似ていることがよくわかりました。ちなみに、栄山江流域に任那があったとする研究が赤尾恭司さん(多元的古代研究会・会員)より発表されており(注)、正木さんの研究との関係が注目されます。
5月例会では下記の発表がありました。なお、発表希望者は西村秀己さんにメール(携帯電話アドレス)か電話で発表申請を行ってください。発表者はレジュメを25部作成されるようお願いします。
〔5月度関西例会の内容〕
①推古紀の編者は隋書を参考にしたか? (茨木市・満田正賢)
②なぜ、『隋書』は「裴世」と書いたのか ―推古紀の遣唐使の疑問― (姫路市・野田利郎)
③百済王の孫が持参した七支刀 (大山崎町・大原重雄)
④神武東征の嘘 (大阪市・西井健一郎)
⑤古代の「領地替え」の痕跡 (東大阪市・萩野秀公)
⑥百済西南部の古墳から考える「倭の五王」 不都合な真実に目をそむけたNHKスペシャル古代史ミステリー (川西市・正木 裕)
◎古賀から役員会の報告
(1) 7/28(日)「倭国から日本国へ」出版記念東京講演会〔文京区民センター〕
(2) 八王子セミナー要旨案の紹介
(3)『古代に真実を求めて』リモート読書会の設立について
□「古田史学の会」関西例会(第三土曜日) 参加費500円
6/15(土) 会場:ドーンセンター
□会員総会・記念講演会(27集出版記念)の日程と講師
日時 6月16日(日) 午後1時30分開会 会場:ドーンセンター 参加費:無料
《講師・演題》
谷本 茂氏(古田史学の会・会員、『古代に真実を求めて』編集部)
〔演題〕誤解され続けた『新唐書』日本伝 ―倭国と日本国の併合関係の「逆転」をめぐって―
正木 裕氏(古田史学の会・事務局長、『古代に真実を求めて』編集部)
〔演題〕百済領域の遺跡から見える倭国(九州王朝)の半島進出
※前日(6月15日)の関西例会もドーンセンターで開催します。
□「倭国から日本国へ」出版記念東京講演会
日時 7月28(日) 13:30 開会 16:30 終了
会場 文京区民センター
参加費 1000円
《講師・演題》
古賀達也(古田史学の会・代表) 多元的「天皇」号の成立 ―九州王朝の天子と諸国の天皇たち―
正木 裕(古田史学の会・事務局長) 「王朝交代」と二人の女王 ―武則天と持統―
主催 古田史学の会 協力 東京古田会 多元的古代研究会
(注)5月11日の「古田史学リモート勉強会」(古賀主宰)で赤尾氏は「栄山江流域=任那説」を発表した。3月9日には正木氏により「九州勢力の半島進出し撤退」が同勉強会で発表されており、当該テーマは関心が示されてきた。
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古田史学の会 豊中自治会館 2024.5.18
2024年5月度関西例会発表一覧
(YouTube動画)
1,推古紀の編者は隋書を参考にしたか? (茨木市・満田正賢)
①https://youtu.be/e_hAs0QoUJc
2,なぜ、『隋書』は「裴世」と書いたのか ―推古紀の遣唐使の疑問―
(姫路市・野田利郎)
①https://youtu.be/u_-hPQ5KAyg
3,百済王の孫が持参した七支刀 (大山崎町・大原重雄)
①https://youtu.be/Nc2K7h7rXRs
4,神武東征の嘘 (大阪市・西井健一郎)
①https://youtu.be/kBwBw552Paw
5,古代の「領地替え」の痕跡 (東大阪市・萩野秀公)
①https://youtu.be/Wu7bD9n-PsU
6,百済西南部の古墳から考える
— 「倭の五王」 不都合な真実に目をそむけたNHKスペシャル古代史ミステリー
(川西市・正木 裕)
①https://youtu.be/EmHKt8pnUes
関連YouTube動画
https://www.youtube.com/watch?v=IxWsjqn1wS4
九州勢力の半島進出と撤退 — 百済西南部の古墳から考える 正木裕
市民古代史の会・京都2024年3月30日 INキャンパスプラザ京都