古田史学の会一覧

第1226話 2016/07/09

九州王朝説に突き刺さった三本の矢(6)

 わたしは「前期難波宮は九州王朝の副都」という論文を2008年に発表しました(『古田史学会報』85号、「古田史学の会」ホームページ「新・古代学の扉」に掲載)。九州王朝説に突き刺さった《三の矢》から九州王朝説を守るにはこの仮説しかないと、考え抜いた末の結論でした。

 しかし、古田先生からは賛同していただけない月日が永く続き、前期難波宮から九州の土器は出土しているのか、神籠石のような防御施設がない、副都の定義が不明確と次々とダメ出しをいただきました。また、各地で開催される講演会で、わたしの「前期難波宮九州王朝副都説」に対する見解を問う質問が参加者から出されるたびに、古田先生からは否定的見解が表明されるという状況でした。

 そうした中でわたしにできることはただ一つ、論文を書き続けることだけでした。もちろん古田先生に読んでいただくこと、そして納得していただきたいと願って研究と発表を続けました。次の論文がそうです。想定した第一読者は全て古田先生です。

《前期難波宮関連論文》※「古田史学の会」ホームページ「新・古代学の扉」に掲載
前期難波宮は九州王朝の副都(『古田史学会報』八五号、二〇〇八年四月)
「白鳳以来、朱雀以前」の新理解(『古田史学会報』八六号、二〇〇八年六月)
「白雉改元儀式」盗用の理由(『古田史学会報』九〇号、二〇〇九年二月)
前期難波宮の考古学(1)ーここに九州王朝の副都ありきー(『古田史学会報』一〇二号、二〇一一年二月)
前期難波宮の考古学(2)ーここに九州王朝の副都ありきー(『古田史学会報』一〇三号、二〇一一年四月)
前期難波宮の考古学(3)ーここに九州王朝の副都ありきー(『古田史学会報』一〇八号、二〇一二年二月)
前期難波宮の学習(『古田史学会報』一一三号、二〇一二年十二月)
続・前期難波宮の学習(『古田史学会報』一一四号、二〇一三年二月)
七世紀の須恵器編年 ー前期難波宮・藤原宮・大宰府政庁ー(『古田史学会報』一一五号、二〇一三年四月)
白雉改元の宮殿ー「賀正礼」の史料批判ー(『古田史学会報』一一六号、二〇一三年六月)
○難波と近江の出土土器の考察(『古田史学会報』一一八号、二〇一三年十月)
○前期難波宮の論理(『古田史学会報』一二二号、二〇一四年六月)
○条坊都市「難波京」の論理(『古田史学会報』一二三号、二〇一四年八月)

 論文発表と平行して「古田史学の会」関西例会でも研究報告を続けました。そうしたところ、参加者から徐々に賛成する意見が出され始めました。西村秀己さん、不二井伸平さん、そして正木裕さんは『日本書紀』の史料批判に基づいてわたしを支持する研究発表をされるようになり、近年では服部静尚さんも新たな視点(難波宮防衛の関)から前期難波宮副都説支持の研究を開始されました。

 そして2014年11月8日の八王子セミナーの日を迎えました。古田先生との質疑応答の時間に参加者からいつものように「前期難波宮副都説をどう思うか」との質問が出されました。わたしは先生を凝視し、どのような批判をされるのかと身構えました。ところが、古田先生の返答は「今後、検討しなければならない問題」というものでした。6年間、論文を書き続け、ついに古田先生から「否定」ではなく、検討しなければならないの一言を得るに至ったのです。検討対象としての「仮説」と認めていただいた瞬間でした。その日の夜は、うれしくて眠れませんでした。しかしその一年後、検討結果をお聞きすることなく、先生は他界されました。(つづく)

 


第1220話 2016/07/02

日本学術振興会で講演しました

 昨日は午前中に大阪で代理店社長さんと面談した後、午後は京都に戻り、京都駅前のキャンパスプラザ京都で開催された日本学術振興会(学振)繊維・高分子機能加工第120委員会で講演しました。
 学振での講演は初めてなので、会場受付で参加者リストを入念にチェックし、コンペティター企業の名前が無いことを確認しました。先週、大阪の森ノ宮で行った「誰も知らなかった古代史セッション」とほぼ同じジャンルを取り扱うのですが、発表の仕方は全く異なります。「機能性色素」の歴史や概要、今後の展開など、同じようなテーマですが、一般参加者向けには、なるべくわかりやすく面白く話すように心がけるのですが、学会や業界の関係者相手の場合は、学術的に正確な発表が求められます。同時に企業機密を守りながら、会社や製品をさりげなく宣伝しなければなりませんから、かなり神経を使います。ですから、最初に必ず参加者リストをチェックしなければならないのです。
 冒頭、第120委員会の大内秋比古先生(日本大学教授)のご挨拶の後、村田機械・ホーユーなどの企業研究者、仕事でご協力いただいている椙山女学園大学の桑原里実さんや京都市産業技術研究所の早水さんらが講演され、わたしは一番最後に「機能性色素の概要とテキスタイルへの展開」という演題で講演しました。おかげさまで、「面白かった」と好評でした。
 講演会後の懇親会では多くの方と名刺交換したのですが、湘南工科大学教授の幾多信生先生から、「古賀さんの洛中洛外日記はいつも拝見しています」といきなり言われ驚きました。幾多先生は古田先生の大ファンで著作はほとんど読んだとのこと。更に、大阪府立大学の黒木宣彦先生から染色化学を学ばれたとのことで、わたしも社内研修で最晩年の黒木先生の講義を受けており、化学でも黒木研の同門であることがわかり、一気にうち解けることができました。更にとどめとして、幾多先生が湘南工科大学付属高校の校長をされていたとき、わたしが開発した近赤外線吸収染料を使用した赤外線透撮防止スクール水着を同校指定水着に採用されたとのことで、わたしは感謝感激でした。本当に二重三重の不思議なご縁でした。
 幾多先生との歓談は二次会でも続き、隣に座られていた学振120委員会委員長の大内秋比古先生(日本大学教授)に対して、わたしと幾多先生の二人がかりで古田説(短里・二倍年暦など)の説明を続けました。最後はお酒の勢いもあり、三人とも有機合成化学の専攻でしたから学生時代の実験の失敗談(ジアゾ化反応時の爆発事故、有機溶剤の火災事故など)に花が咲きました。わたしのfacebookにそのときの写真を掲載していますのでご覧ください。
 こうして初めの学振講演会は忘れ難い一日となりました。いろんな分野で古田先生の熱烈なファンとお会いした経験は少なくないのですが、わたしの関わっている学会や業界にもおられたことに、嬉しさもひとしおでした。


第1219話 2016/07/01

6月に配信した

「洛中洛外日記【号外】」のご紹介

 6月に配信した「洛中洛外日記【号外】」のタイトルをご紹介します。配信をご希望される「古田史学の会」会員は担当(竹村順弘事務局次長 yorihiro.takemura@gmail.com)まで、会員番号を添えてメールでお申し込みください。
 ※「洛中洛外日記【号外】」は「古田史学の会」会員限定サービスです。

 6月「洛中洛外日記【号外】」配信タイトル

2016/06/01 今秋、「古田史学の会」福岡講演会を検討
2016/06/05 今年も愛知サマーセミナーに参加します
2016/06/06 冨川ケイ子さんを全国世話人に推薦
2016/06/13 「白雉七年 始国分寺」史料の紹介
2016/06/18 橘高修著『「百王相続」と「削偽定実」』
2016/06/22 「宮崎県史」古代史料編を斜め読み
2016/06/23 鹿児島県伊佐市の「ひしかり」地名
2016/06/24 「九州古代史の会」と交流再開


第1218話 2016/07/01

第1234話 2016/07/17 大盛況!東海学園高校でのサマーセミナー

愛知サマーセミナー2016に参加します

終了しました。

 「古田史学の会・東海」が毎年参加されている「愛知サマーセミナー2016」に今年も参加し、高校生に古田史学・多元史観の講義を行います。
 わたしは昨年初めて参加したのですが、高校生(社会人・中学生も参加)を相手に楽しく講義できました。何よりも参加された高校生・中学生の意識の高さに驚かされました。受講後に書いていただいたアンケート結果(感想文)を見ても、子供たちが古田史学や邪馬壹国説・九州王朝説を学校では習わない新しい古代史として真面目に受け止めていたことがよくわかりました。(昨年のアンケート結果は「洛中洛外日記【号外】2015/07/19 愛知サマーセミナー受講者の感想文」でご紹介しました。)
 「愛知サマーセミナー2016」の日時・会場などは次の通りです。詳細は主催者のホームページをご覧ください。

 「古田史学の会・東海」担当の講義
■日時 7月17日(日) 13:10〜14:30 14:50〜16:10
■会場 東海学園高校 2号館3階104教室(定員42人)
  地下鉄鶴舞線「原」駅下車 2番出口から徒歩約12分
  または市バス「平針南住宅」下車、徒歩約3分
 ※東海学園大学の門からは入場できません。高校側から入場してください。
■テーマ 教科書が教えない古代史「邪馬台国の真実」
■講師 古賀達也(古田史学の会・代表)、「古田史学の会・東海」のメンバー

第1002話 2015/07/19 愛知サマーセミナーで講義

第1005話 2015/07/22「愛知サマーセミナー」の成果と特長

第1006話 2015/07/22「愛知サマーセミナー」の反省点


第1213話 2016/06/19

張莉さん正木さん講演会のご報告

 本日、大阪府立大学なんばキャンパスにて「古田史学の会」定期会員総会と記念講演会を開催しました。総会に先だって、張莉さん(漢字学者、大阪教育大学特任准教授)と正木裕さん(古田史学の会・事務局長、大阪府立大学講師)が講演されました。演題は次の通り。

 張莉さん:「食」と「酒」の漢字
 正木裕さん:漢字と木簡から魏志倭人伝の短里を解明する

 張莉さんは中国天津のご出身で、天津といえば天津飯と天津甘栗が有名ですが、張莉さんは天津飯は日本に来て初めて食べたとのことです。また、天津甘栗の栗は天津産ではなく河北省産で、天津港から出荷されたため「天津甘栗」と呼ばれたようです。
 講演では「食」や「飲」の字の意味と成立過程を金文や甲骨文字にまで遡って説明していただき、初めて知ることばかりでした。他方、日本語の「うまい」の語原が「熟(う)む」、「おいしい」は「美(い)し」、「まずい」は「貧しい」が語原であることなども初めて知りました。中国ご出身の張莉さんから日本語の語原を教えていただくのも不思議な感覚でしたが、張莉さんが白川静先生のお弟子さんであることを思えば、納得がいきます。最後まで興味深く聴講しました。
 正木さんからは『三国志』の里単位が1里=75〜77mの短里であり、里程記事が実際の地図でも短里で一致することが確認できるとされ、実例をあげて説明されました。さらに古代中国の数学書『周髀算経』や竹簡(張家山漢簡、1983年出土)に記された「二年律令」などからも証明でき、そして短里の成立が殷代以前に遡ることにも言及されました。これら正木さんの研究は古代中国における短里に関する最先端研究です。
 講演会後に行われた会員総会も全ての議案が承認され、新たに冨川ケイ子さんが全国世話人に選ばれました。場所を代えて行われた懇親会も盛り上がり、夜遅くまで親睦を深めました。参加された皆さん、お疲れさまでした。そして、ありがとうございます。これからも「古田史学の会」へのご協力をよろしくお願い申しあげます。


第1212話 2016/06/19

中国で発見された三角縁神獣鏡と古田先生の予告

 中国洛陽から三角縁神獣鏡が発見されたというニュースが流れ、その後、偽物説や本物説が発表されています。わたしは写真でしかその鏡を見ていないので、まだ何とも言えませんが、訪中して実物を観察された西川寿勝さん(大阪府立狭山池博物館)のご意見では日本出土のものと製造法などがよく似ており、本物とされています。
 もちろん、中国から見つかったからといって、三角縁神獣鏡中国鏡説が成立するというわけではありません。こうした事態を予測して、古田先生は30年以上前に次のように「予告」されていますので、ご紹介しましょう。

 A「そういえば、長安から和同開珎が出たりしましたね」
 古田「そうだ。だからといって、和同開珎が長安で(日本側の特注で)作られて日本へ送ってきたものだ、なんていう人はいないよね。それと同じだ。将来、必ず大陸(中国・朝鮮半島)から何面か何十面かの三角縁神獣鏡は出土する、これは予告しておいていいことだけど、だからといってすぐ『三角縁神獣鏡、中国製説の裏付け、復活』などと騒ぐのは、今から願い下げにしておいてもらいたいね。もちろん明確に日本側より早い、弥生期(魏)の古墳から出土した、というのなら、話はまた別だけどね」

 古田武彦『よみがえる九州王朝』(ミネルヴァ書房版、p.67)

 死してなお輝く、古田先生の慧眼恐るべし、です。

〔付記〕「古田史学の会・関西」では恒例の遺跡巡りハイキングに併せて、西川寿勝さんの講演「洛陽発見の三角縁神獣鏡について」をお聞きすることになりました。日時・会場は次の通りです。「古田史学の会」からの要望により特別に講演していただけることになりました。どなたでも参加できます。

○日時 2016年9月3日(土)14:00〜16:30
    博物館展示解説の後に講演(博物館会議室)
○会場 大阪府立狭山池博物館
○講師 西川寿勝さん(大阪府立狭山池博物館学芸員)
○参加費 無料


第1211話 2016/06/18

『邪馬壹国の歴史学』誤字誤植への叱責

 本日の「古田史学の会」関西例会では、冒頭に水野顧問から、ミネルヴァ書房から出版された『邪馬壹国の歴史学』の正誤表(水野作成)が提示され、誤字誤植が多いことに対して、原文の一字一字を重視された古田先生の学問を継承する「古田史学の会」が、このように誤字誤植が多い本を出してはダメと厳しいお叱りがありました。編集担当のわたしや服部さんは平身低頭でした。
 6月例会の発表は次の通りでした。

〔6月度関西例会の内容〕
①『邪馬壹国の歴史学』の正誤表(奈良市・水野孝夫)
②『正史三國志群雄銘銘傳』坂口和澄著の紹介(高松市・西村秀己)
③別冊宝島渡邉義浩説の検証(高松市・西村秀己)
④彦島史観を総集する -記紀の真実-(大阪市・西井健一郎)
⑤飛鳥浄御原の考察(犬山市・掛布広行)
⑥実在した「イワレヒコ(神武)」(川西市・正木裕)
⑦巨大古墳を九州王朝説で証明する(八尾市・服部静尚)
⑧『後代の旧事記』(書写原文写真版)と『日本書紀』(岩波原文)との比較(東大阪市・萩野秀公)
⑨九段の男「火明」(東大阪市・萩野秀公)
⑩『二中歴』年代歴の「不記年号」について(京都市・古賀達也)
⑪須恵器杯Bの発生事情と時期(京都市・古賀達也)

○正木事務局長報告(川西市・正木裕)
 「古田史学の会」会務報告・会員数の現況・書籍出版販売状況・『古代に真実を求めて』20集(九州年号特集)原稿締切10月末・久留米大学公開講座(正木さん・古賀)の報告・和水町講演会(古賀)の報告・6/19全国世話人会、会員総会と記念講演会(張莉さん・正木さん)懇親会の案内・7/02四国の会講演会(正木さん)の案内・7/23東京講演会シンポジウム(正木さん・服部さん・古賀)の案内・8/31NHK文化センター特別講座(谷本茂さん)の案内・9/03狭山池博物館 西川寿勝さん講演の案内・7/02「古田史学の会・四国」正木氏講演会(松山市)の案内・6/24「古代史セッション」(森ノ宮)で古賀発表「古代染色技術と最先端機能性色素の歴史」の案内・7/16関西例会々場が大阪歴博に変更・〔講演協力〕7/05大形徹氏講演「卑弥呼と鏡」大阪府立大学なんばキャンパス・その他


第1208話 2016/06/12

『古田史学会報』134号のご案内

 『古田史学会報』134号が発行されましたので、ご紹介します。
 前号に発表された正木裕さんの新説「九州王朝系近江朝廷」の持つ学問的意義と可能性について、わたしの考察を記しました。この正木新説はまだこれから検証されるべき仮説ですが、多くの可能性を秘めた魅力的な仮説であることを詳述しました。
 谷本さんからは意表をつく新見解が発表されました。隋・煬帝のときに鴻臚寺掌客は無かったというものです。基本的史料調査の重要性を再認識させられた論稿です。
 134号に掲載された論稿・記事は次の通りです。

 『古田史学会報』134号の内容
○〔追悼〕藤沢徹さん(東京古田会会長)
  鬼哭啾々、痛惜の春
     古田史学の会・代表 古賀達也
○隋・煬帝のときに鴻臚寺掌客は無かった! 神戸市・谷本 茂
○九州王朝を継承した近江朝廷
 -正木新説の展開と考察- 京都市 古賀達也
○盗まれた九州王朝の天文観測 川西市 正木裕
○考古学が畿内説を棄却する 八尾市 服部静尚
○古賀達也氏の論稿
 「『要衝の都』前期難波宮」に反論する 松山市 合田洋一
○追憶・古田武彦先生(4)
 坂本太郎さんと古田先生 古田史学の会・代表 古賀達也
○「壹」から始める古田史学Ⅴ
 『魏志倭人伝』の里程記事解釈の要点
     古田史学の会・事務局長 正木裕
○会員総会・講演会のお知らせ 6月19日(日)
 講師 張莉氏(大阪教育大学特任準教授)
 演題 「食と酒の漢字」
 講師 正木裕氏(古田史学の会・事務局長)
 演題 「漢字と木簡から短里を解明する」
○『古田史学会報』原稿募集
○お知らせ「誰も知らなかった古代史」
○史跡めぐりハイキング 古田史学の会・関西
○古田史学の会・関西例会のご案内
○その他講演会のお知らせ
 7/23 『邪馬壹国の歴史学』出版記念東京講演会及びシンポジウム
   講師 正木裕(古田史学の会・事務局長)
   パネリスト 古賀達也(古田史学の会・代表)、服部静尚(古田史学の会・編集長)
 8/31 NHK文化センター夏の特別講座
   講師 谷本茂氏(古田史学の会・会員)
○編集後記 西村秀己


第1198話 2016/06/02

「古田史学の会」会員総会・講演会のご案内済み

 2016年度「古田史学の会」会員総会と講演会を下記の通り開催します。参加費は無料で、非会員の方も講演会は参加できます。
 講演会では、正木裕さんから『三国志』倭人伝の最新研究成果が発表され、張莉さんは朝日カルチャーなどでも好評の「食と酒の漢字」というテーマです。お誘い合わせの上、多数ご参加ください。

日時:6月19日(日)13:00開場
会場:大阪府立大学I-siteなんば2階C会議室
   大阪市浪速区敷津東2-1-41南海なんば第1ビル2階
※アクセス
○南海電鉄難波駅 なんばパークス方面出口より南約800m 徒歩12分
○地下鉄なんば駅(御堂筋線)5号出口より南約1,000m 徒歩15分
○地下鉄大国町駅(御堂筋線・四つ橋線)1号出口より東約450m 徒歩7分

13時〜13時15分    開会あいさつ
◎講演会(参加費無料)
13時30分〜14時45分  「食と酒の漢字」張莉さん(大阪教育大学特任准教授)
15時〜16時 「漢字と木簡から短里を解明する」正木裕さん(古田史学の会事務局長、大阪府立大学講師)
16時30分〜17時 会員総会
 *終了後、懇親会を開催します(当日受付、会費は別途徴収)

※これに先立ち同所で10時より「古田史学の会」全国世話人会を開催します。


第1195話 2016/05/29

5月に配信した
「洛中洛外日記【号外】」のご紹介

 5月に配信した「洛中洛外日記【号外】」のタイトルをご紹介します。配信をご希望される「古田史学の会」会員は担当(竹村順弘事務局次長 yorihiro.takemura@gmail.com)まで、会員番号を添えてメールでお申し込みください。
 ※「洛中洛外日記【号外】」は「古田史学の会」会員限定サービスです。

 5月「洛中洛外日記【号外】」配信タイトル
2016/05/01 「古田史学の会」総会の記念講演決定
2016/05/02 熊本県和水町講演テーマが決定
2016/05/06 5/28 久留米大学公開講座のレジュメ
2016/05/12 『尾張国知多郡誌』にあった九州年号「白鳳」
2016/05/14 巨大地震に耐えた古代山城
2016/05/18 古代染色技術から最先端機能性色素の歴史
2016/05/20 TES会西日本で講演2題「古代史と色素化学」
2016/05/21 I-siteなんばで「古田史学の会」会計監査
2016/05/28 宝島別冊『邪馬台国とは何か』の「有識者」
2016/05/29 久留米の一夕、嵐のCM


第1192話 2016/05/21

国家官僚群を収容できない「飛鳥京」

 本日の「古田史学の会」関西例会では、犬山市から参加されている掛布(かけの)さんが初発表されました。
 服部さんからは、律令体制の都における国家官僚の人数と生活に必要な家地の面積と条坊都市の面積の関係について論じられ、前期難波宮にいた国家官僚群を収容できる広さが「飛鳥京」(通説では前期難波宮から遷都した「倭京」を奈良の「飛鳥京」とする)にはないことを明らかにされました。
 正木さんからは、中国洛陽から発見された三角縁神獣鏡を調査実見された西川寿勝さん(大阪府立狭山池博物館)の講演内容について報告されました。とても興味深いのでしたので、西川さんに「古田史学の会」でも講演していただこうということになりました。ちなみに西川さんは「邪馬台国」畿内説に立つ考古学者ですが、「古田史学の会」で講演しても良いとのことです。また、奈良の龍田神や「風祭り」について、本来は肥後における阿蘇神(健磐龍命)の風祭りであったとする研究を発表されました。
 5月例会の発表は次の通りでした。

〔5月度関西例会の内容〕
①古田武彦氏の廻心とわたしたちの結授によせて
 再び古田武彦氏の弟子となる意味を問う(東大阪市・横田幸男〔古田史学の会・インターネット事務局〕)
②宮年号の証明(犬山市・掛布広行)
③「京域と官僚」-藤原宮を中心に考察する(八尾市・服部静尚)
④洛陽から発見された三角縁神獣鏡について(川西市・正木裕)
⑤橿原市瀬田遺跡の円形周溝暮(川西市・正木裕)
⑥岡山県造山古墳訪問報告(川西市・正木裕)
⑦盗まれた風の神の祭り(川西市・正木裕)
⑧『後代の旧事記』(『先代旧事本紀』)の有効性を探る(東大阪市・萩野秀公)
⑨前期難波宮の内裏(京都市・古賀達也)

○正木事務局長報告(川西市・正木裕)
 「古田史学の会」活動報告・書籍出版販売状況・6/19会員総会と記念講演会(張莉さん・正木さん)の案内・「東京古田会」藤沢会長ご逝去・久留米大学公開講座で講演・7/02「古田史学の会・四国」正木氏講演会(松山市)の案内・6/24「古代史セッション」(森ノ宮)で古賀発表「古代染色技術と最先端機能性色素の歴史」の案内・7/16関西例会々場が大阪歴博に変更・その他


第1187話 2016/05/15

久留米懇親会の参加者募集済み

 今月28日(土)に久留米大学公開講座で、わたしと正木裕さん(古田史学の会・事務局長)が講演します。講演テーマは次の通りです。

正木裕さん 『聖徳太子』は久留米の大王だった
       14:00〜15:30
古賀達也  九州王朝の「聖徳太子」伝承
      ー日出ずる処の天子と肥後の翁ー
       16:00〜17:30
●久留米大学御井キャンパス 500号51A教室

 この講演会終了後に当地の会員や希望される皆さんと懇親会(夕食会)を開催し、親睦を深めたいと考えています。会場への予約も必要ですので、参加希望される方は「古田史学の会」正木裕さん(babdc106@jttk.zaq.ne.jp)までメールでお申し込みください。定員に余裕があれば、当日、会場でも受け付けます。

日時 5月28日(土)18:30〜
会場 寛永通宝  久留米店
   久留米市東町34-32  
   久留米一番街 松竹会館1F
    050-5796-9813
   最寄りのバス停 西鉄久留米駅
   西鉄久留米駅 徒歩5分
   http://r.gnavi.co.jp/f030103/
参加費 割り勘
 ※久留米大学から懇親会場まではタクシーに分乗して向かいます。